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「STOP!違法ダウンロード」啓発キャンペーン特設サイト

違法に公開された音楽や映像とわかっていながらダウンロードする行為のうち、市販のCDやインターネット配信で販売されている音楽と知りながらダウンロードすることは2012年10月1日から刑事罰の対象となります。



違法にアップロードされた音楽や映画を、観たり聴いたりするだけで、録音、録画してパソコンに取り込まなければ刑事罰の対象とはならない

10月1日、今日から2013年1月1日から施行される改正著作権法に先駆けて、その附則として組み込まれた「違法ダウンロード刑事罰化」が法的に運用されます。

この法律は、インターネットを利用している国民なら、一人一人に適用されるので、たとえ子どもであっても、「お咎め」を受ける可能性があるということになります。

「違法ダウンロード刑罰条項」の中身を知り、前科者(苦笑)にされないためには、何をしてはいけないのか、まとめておきます。


違法に公開された音楽や映像とわかっていながらダウンロードする行為のうち、市販のCDやインターネット配信で販売されている音楽と知りながらダウンロードすることは2012年10月1日から刑事罰の対象となります」。

著作権啓蒙サイト「STOP!違法ダウンロード広報委員会」より。

これは、「STOP!違法ダウンロード」啓発キャンペーン特設サイト に書かれてあることです。

では、文化庁公式ホームページ「違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A」を見て確認してみましょう。

「大人用」と、易しく最低限のことだけ書かれている「子ども用」がありますが、大人用のほうに、明記されています。

大人用 Q4   (画像を右クリック→画像のみ表示で拡大)
20120928-4.jpg

つまり、
「違法アップロードであることを認識していても、閲覧するだけでは違法ではない。
しかし、違法アップロードであることを認識した上で、それを録音したり、録画したりしてパソコンのHDDなりに保存した場合には、それが私的利用の範囲内であっても、違法ダウンロードである」


こういうことになります。

「STOP!違法ダウンロード」啓発キャンペーン特設サイト では、「閲覧するためにダウンロードして、パソコンに録音したり、録画したりしてハードディスクに保存すること」までを「ダウンロード」と言っているのです。

逆に言えば、「違法アップロードサイトであろううと、そうでなかろうと、また、それを認識していようが、いまいが、閲覧したり視聴したりするだけでは違法行為ではない」のです。

問題は、そこから先の行為「=論音・録画してパソコンに取り込むこと」を行うと刑事罰の対象になるのです。

その前提条件は、
「違法にアップロードされたサイトであることを認識しながら、パソコンにダウンロード・保存し、なおかつ、それが市販のCDやインターネット配信で販売されている音楽や映画であり、本人に、それが有償著作物であるという認識があった場合にのみ刑事罰が科される」ということになります。

ややこしい法律の解釈についてはさておき、実際に刑事罰を科せられた事例を見て理解するほうが早そうです。

「インターネットと著作権」、「インターネット規制」について追跡しているINTERNET Watchの記事から、これに当てはまる著作権法違反事例を探してみましょう。

INTERNET Watchの右側サイドメニューのいちばん上にある「検索実行」の窓に「著作権法違反」と入れて、関連記事を抽出してください。
INTERNET Watchでは、413件の記事がヒットします。

過去、INTERNET Watchで取り上げた著作権法違反に関する記事が、いくつか出てきます。
いちばん最近の事例を取り上げてみましょう。

このサイトの利用規定では、記事の無断転載不可となっているので、以下に梗概を書き起こします。

AKB48のグラビア写真をダウンロードして無断で複製・販売、男性逮捕

AKB48のメンバーの写真をネット上から自分のパソコンにダウンロード・保存して、それを複製したものをインターネットオークションに出品して利益を得ていた男が逮捕された。

男が複製して販売したAKB48のメンバーの写真は、ネット上に(著作権者に)無許諾でアップ ロードされていたものだったという。
男は容疑を認めているという。

このAKB男が、その写真が違法にアップロードされたものであることを認識しておらず、かつ、それが、販売されている有償著作物であることも認識していなかったとすれば、この男は完全に無罪です。

しかし、警察の取調べによって、すべて認識していたことを白状したために、一気に刑事罰の対象となったのです。

警察に逮捕されて刑事罰に処され、その上、被害額の大きさによっては、出版社なりタレント事務所なり、その写真の著作権の権利者によって損害賠償請求の民事訴訟を起こされることもあるわけです。

ただ、この男の場合は、1枚150円でネット販売していたといいますから、著作権の権利者に与えた経済的な損害は微小で、結果論で言えば、逆にAKB48をタダで宣伝できたのですから、この男のお陰で、かえって写真の売り上げは伸びたことでしょう。

違法コピーしてパソコンに取り込んだ音楽や映画が、有料で販売されている有償著作物か、そうでないかが決め手

10月1日から施行された違法ダウンロード刑事罰化は、特に音楽と映画などの映像を厳しく取り締まることに重点が置かれています。

文化庁のホームページには、下のように明記されています。

大人用 Q2
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「市販のCDやインターネット配信で販売されている音楽・映画」が違法にアップロードされたものかもしれないと思いつつ、ダウンロードして音楽を聴いたり、映画を観たりしても違法ではない。

問題は、このように有償で提供されている著作物であると知りながら、また、同時に違法サイトであることをしっかり認識していながら、ダウンロードして、パソコンに録音したり、録画して取り込み、保存した場合にのみ刑事罰の対象となる、ということです。

また、上の大人用 Q2の下に、このようなことが小さく書かれてあります。


「(※)なお、例えば、市販の漫画本を撮影した動画が、刑事罰の対象に当たるのではないかとの問い合わせがありますが、漫画本自体が録音・録画された状態で提供されているものではありませんので、有償著作物には当たりません。

上で言っているのは、例えば、こういう動画↓のこと。



漫画自体が静止画ですから、動画ではありません。
漫画をカメラで撮影し、フラッシュなどの作成ソフトで動画を作成し、youtubeなどの動画投稿サイトにアップロードしても問題にしないのです。

しかし、この動画を制作した人が、自分でネット配信のサイトを作り、そこで動画を販売したとすれば、その時点で、この動画は有償著作物になります。

それを、誰かがダウンロード・複製して自分のサイトにアップロード後、ネット販売すれば、著作権法の侵害に当たり、元の作者が訴えを起こす(親告)ようなことになれば、刑事罰の対象になります。

こんなことは、子どものみならず、大人でも見分けることができません。
ここが、この法律の大きな欠陥です。

それがために、「有償で提供されている著作物であると知りながら、また、同時に違法サイト(違法にアップロードされたコンテンツが置いてあるサイト)であることをしっかり認識していながら」という前置きが付いているのです。

だから、「そんなこと、一切、知らぬ存ぜぬ」を通すことができる人なら無罪でしょう。しかし、警察の取調べで、それができる人は、非常に特殊な(悪い才能を持った)ごくごく限られた人だけでしょう。

この大人用 Q2では、有償かどうかの観点から、テレビ放送についても取り上げています。

私たちが観ている地上波のテレビ放送は無料です。
パソコンでテレビを観ている人は、ハードディスクに録画して保存する人もいます。

テレビの英会話の番組を放送のたびにパソコンで録画しても違法ではありません。

中には、数回分の放送の中で、自分が繰り返し学習したいと思う箇所だけ動画編集ソフト(たいていのパソコンには最初からインストールされている)で切り取って、必要な部分だけをつなぎ合わせて編集すれば、自分だけの英会話学習プログラムを作ることができます。

個人的な私的利用の範囲内なら問題はありませんが、それを販売すると著作権法違反になります。
著作権は、その英会話番組を制作したテレビ局が持っているからです。

人がコストをかけて作成したコンテンツをつまみ食いして、オリジナルの動画を作っても、もともと他人が持っている著作物を素材に使用しているのですから、それを売って利益を上げたいと考えるのであれば、事前にテレビ局や制作会社に相談して、万一、合意が取れた場合には使用料(ロイヤリティなど)を支払うという取り決めをしておかなければならないのです。

もちろん、テレビ局はそんな個人の小規模ビジネスの申し出には乗りませんし、そもそも商売になるとも思えませんが。

要するに、今回の違法ダウンロード刑事罰化の最大のポイントは、「音楽なり、映画なりが有料で売られたり、有料で配信されたりしている有償著作物である場合」と、「無料で配信されているコンテンツである場合」とで、刑罰が科されるか、お咎めなしかが決まる場合が大半である、ということなのです。

「有料」か「無料」か-

この視点で、違法か合法かを区分けするのも、一つの見分け方です。

海外の違法サイトからダウンロードした場合はどうなるのか

海内のサイトが違法サイトかどうか、私には見分けがつきません。
みなさんも、英語検索でヒットすれば、半ば無意識にうちにアクセスしているかもしれません。

ただし、中国のものには、比較的「怪しいぞ」と分かるサイトが多くあります。

今も存在するのか確認していませんが、以前、数年前に映画館などで上映されていた大ヒット映画を無料で観ることができる中国のサイトが、いくつかあったようです。

その中国のサイトは、日本で大量に買い込んだDVDのデータを、リッピング・ソフトで吸い出して、パソコンからサーバーにアップロードしたに違いないのです。

また、日本のテレビドラマなどを放送時に録画したものを編集してアップロードしたものも混じっていたようですから、これも違法アップロードです。その中国人が、日本のテレビ局にいちいち確認して、許可を取っているはずがないからです。

数年前なら映画館で入場料を払い、あるいはレンタル料を払って観ていたものが、中国のサイトにアクセスすれば無料で観ることができてしまうというわけです。

10月1日からの著作権法」では、の場合も、の場合も本人が、違法サイトであることを認識しているか、いないかに関係なく、違法にアップロードされた中国のサイトで映画やテレビドラマを観ることは違法ダウンロードには違いないのですが、単に視聴するだけで、録画したり録音しないわけですから、刑事罰の対象とはなりません。

繰り返しますが、要は、閲覧したとしても、録画・録音しなければ刑事罰の対象にはならない、ということです。

また、著作権法は国内法ですから、海外のサイトには、日本の法的なしばりは行き届きません。
それが中国の違法サイトが林立している最大の理由でしょう。

しかし、中国が海賊版大国だとしても、その中国のサイトが、日本の映画制作会社、原作者など、あるいは音楽の制作者、作曲家、作詞家、歌った歌手などの著作権隣接権を持っている人々に対してロイヤリティを支払っている場合もあるかも知れないのです。

こうなると、ネットユーザー側としては、まったくお手上げです。
そんな裏側の事情など、千里眼の持ち主でもなければ分かるはずがないからです。

これについて説明しているのが、下の子ども用 Q3です。

子ども用 Q3
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テレビ番組が、なぜ無料で放送するなり、配信しているのか。
その目的が、できるだけ大勢の人々に観てもらうことにあるからです。

不特定多数の大勢の人に観てもらうことが、相手側(著作権者)の利益になるのです。
テレビの場合は、たいていの場合、企業のスポンサーに関係していて、テレビドラマのスポットに組み込まれている広告なども、いっしょに観てもらえるからです。

そうすれば、広告主の広告効果も上がり、無料で放送なり、配信している制作者側の利益にもなるからです。

視聴者側は、そのコンテンツを提供する側(制作会社、配信・放送局、原作者等々の版権所有者)の利益に貢献することになるので、その対価として、視聴者は無料でコンテンツを視聴することが許される、という基本的な考え方があるからです。

ただ、中国のサイトなどでは、この広告をはずしているはずですから、日本のテレビ局や広告を出しているスポンサーには、直接的なメリットはないことになります。

youtubeなどの動画共有サイトは、今までどおり自由に閲覧できる

著作権法を厳密に解釈すれば、youtubeなどの動画共有サイトには違法な動画が、たくさんアップロードされています。
それと気づかず視聴したり、ダウンロード・保存したりした場合はどうなるのでしょう。

大人用 Q5
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この「Q5」では、「youtubeなどの動画共有サイト」となっているので、他の動画共有サイト、たとえば、比較的削除されないDaily Motionなども含めての話ということになります。

動画共有サイト一覧

ここで言っているのは、動画共有サイトにアップロードされている動画の違法性をうんぬんしているのではなく、動画を再生するときに、キャッシュという複製がパソコンの中にダウンロードされることから、(もし、それが違法アップロードによる著作権侵害をしている動画であった場合に)、これも違法ダウンロードではないかという問いに対して回答しているのです。

これも、インターネット工学の上では違法ダウンロードの類ということになるのでしょうけれど、著作権法の第47条8によって規定がはずされているので、違法ではない、ということになります。

しかし、確かに著作権侵害をしている動画は、数え切れないのです。

例えば、ある個人が、旅行したときに撮影した風景写真を何枚か使って、今現在、販売されているミュージシャンの音楽をBGMに使って動画を作成した場合であったり、野外コンサートなどで、お気に入りのアーティストが演奏する場面を撮影した動画をアップした場合などです。

そうした動画を観て、この音楽の曲名を知りたいとか、CDを購入したいというときには、いったん、その著作権侵害している動画をダウンロード・保存してから、音楽編集ソフトで音だけを吸い出し、新たに、動画に音を組み込んで、「これらの曲名を教えてください」という「お尋ね動画」をアップロードして、視聴者から答えを訊く場合もあるのです。

こうした制作過程において、微妙ながら違法に近いことがたくさん行なわれています。
しかし、その違法行為のせいで、CDが売れるのです。

しかし、こういった可能性も残されているのです。
それは、昔懐かしい曲をBGMに使用している旅行動画や、野外コンサート動画自体が、著作権を持っている側の人々によってアップロードされている場合です。

なぜ、そんなことをするのかというと、忘れ去られてしまった音楽を、多くの人たちに聴いてもらい、買って欲しいからです。
いわゆる、これも映像プロモーションの一種なのです。

実際に、youtubeを新人アーティストの認知度を高めるために、セールス・プロモーションのツールとして活用しているプロダクションなどもあるのですから、もう何が違法で、何が合法コンテンツなのか、確かめることは不可能なのです。

もうひとつの例は、キャプチャーを取る場合です。
今では、多くのブロガーさんたちが、動画のキャプチャーを取って、記事の説明に使っています。

たとえば、当サイトなどでは、リンクを貼った動画が、すぐに削除されてしまうので、証拠保全や後々の資料として保存するために、youtubeからいったんダウンロード・ 保存してから、キャプチャー画像を取ることが多いのですが、ダウンロードする際に、そのyoutubeの動画が著作権法に違反しているのかは、判 断できないのです。

それは著作権のエキスパートでも識別は難しいと思います。(さらに、その動画の作者でさえも分らない場合が多いはず)

であれば、動画保存ツールでyoutube動画をダウンロード・保存せずに、動画を閲覧しながら、ダイレクトにキャプチャー画像を取れば、その youtube動画が著作権侵害(たとえば、BGMに有名ヒット曲を使っているような場合)を犯していて、さらに違法にアップロードされたものであっても、閲覧すること自体は違法行為ではないと法律が定めているのですから、これも違法行為でないことになってしまうのです。

繰り返しますが、違法アップロードされた動画であっても、閲覧するだけでは違法でない上に、動画からダイレクトにキャプチャー画像、つまり静止画をコピーするのであれば違法ではないことになるのです。

それには音声が伴っていないので、少なくとも音の複製は行なっていないし、動画ではなく、毎秒数十コマのうちの1コマを切り取っているだけであるから、これも録画ではないので合法だ、ということになるのです。

つまり、録画とは、映像記録媒体に書き込まれたデータをコピーすることですから、静止画のキャプチャーは、元の動画が違法であっても、キャプチャー自体は違法ではない、という変な理屈が成り立ってしまうのです。

この法律を、そのまま解釈すれば、ダウンロード・保存するときに使用するソフトによって、「有罪」となったり「無罪」となったりする、ということです。

ネット時代には、こうした矛盾や皮肉なことが次々と起きてきます。

このように、「違法ダウンロード刑事罰化条項が組み込まれた改正著作権法(改正著作権法の本体は2013年1月1日より施行される)は、最初からザル法であるし、ネット時代には適合していない法律なのです。

違法ダウンロード刑事罰化などという、著作権本体の法律とは整合性のない無理を続けていると、いずれ、どこかで破綻するでしょう。
もっとも、この法律は論理的には、すでに破綻している法律です。

で、結論ですが、「youtubeなどの動画投稿サイトは、今までどおり閲覧しても違法ではない」。

正規の音楽・映像配信サイトであることを示す「エルマーク」を発行

一般社団法人日本レコード協会(RIAJ)は9月28日、正規の音楽・映像配信サイトであることを示す「エルマーク」の発行先リストをまとめています。
それによると、現時点で1,493サイト、260事業者がエルマークを受けています。

このエルマークのある音楽・映像配信サイトであれば、著作権所有者などから正規に許諾を受けている事業者であるので、間違って違法ダウンロードしてしまう心配がない、とアピールしています。

エルマークの発行先は、音楽のダウンロード販売サイト、レコード会社のプロモーションサイト、アーティストの公式ホームページ、映画などのストリーミング動画配信サイト、アニメサイトなどが対象となっており、それぞれのサイトのトップページやダウンロード・購入決済ページ、再生画面などに表示されています。

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エルマーク発行先の業者リストは、日本レコード協会のホームページのいちばん下にあるリンク先pdfファイルです。
9月28日現在のエルマーク発行先リスト

ただし、エルマークは、レコード会社や映像製作会社との契約によって配信されているレコード(CD)音源や映像などに表示されるもので、それ以外のコンテンツは原則として対象になっていないということです。

それ以外の契約方式によっても合法的に配信している業者もあるので、エルマークの表示がないからといって、すべてが違法配信コンテンツとは言えないのです。

合法的に配信している業者の中には、エルマークが発行されないため、淘汰される業者も出てくるかもしれません。

動画共有サイトは今後、どうなるのか

エルマークは、レコード会社や映像製作会社との契約によって配信されているレコード(CD)音源や映像などに表示されるもので、それが集ったサイトは、「正規認定のエルマーク合法サイト」ということになります。

本来は、個々の配信についてエルマークが付けられるので、合法、違法が混在している動画共有サイトなどは、今後の課題です。

最近は、youtubeの中に公式チャンネルを設定しているケースが増えてきました。
たとえば、あるアーティストのPVが動画共有サイト内に設置された公式チャンネルで配信されている場合には、レコード会社としてはエルマークを付けたいと思うでしょう。

エルマークが付いているPV(無料のはず)なら、音源だけを取って自分のブログのBGMとして使用することができるかもしれません。
また、レコード会社としても、そのような一般ユーザーによる広がりを期待するでしょう。

文化庁の公式ホームページでは、youtubeのような動画共有サイトにアップロードされている動画であれば、閲覧も今までどおり自由であると解釈できますが、今後、youtubeほど巨大なサイトでない場合には、エルマークをつけることによって、youtubeに対抗できるかもしれません。

動画共有サイトの法的な扱いについては、流動的なので最新情報を知る必要があります。

また、P2Pファイル共有ソフトや携帯電話向け掲示板がダウンロードされる音楽なども、総務省が対策を考えているようですが、どちらかというと、槍玉に上がっているのは動画共有サイトですから、こちらが先行して、アップロードされた直後に著作権侵害を理由に自動削除するなどの方針を打ち出せば、P2Pファイル共有ソフトや携帯電話向け掲示板も追随することになるでしょう。

その場合は、携帯電話の掲示板など、アップロードされているコンテンツの内容によっては閉鎖などの自粛規制を取るように追い込まれるかもしれません。

いずれにしても不確定要素が強すぎて、違法ダウンロード刑事罰化が世間に周知されるようになると、長期的にはフランスのスリー・ストライクルール(違反を3回したユーザーをネットから閉め出すルール)が発効されたときと同じように、業界の売り上げはますます下がるでしょう。

業界や国、政治家は、規制は両刃の剣であることをしっかり学習し、今の著作権法がすでに時代的使命を終えた「邪魔な存在」であることを理解することが必要です。

私的利用のリッピングは違法であるが、今回は刑事罰の対象から外れた

そもそも違法ダウンロードサイトが存在しなければ違法ダウンロードもないし、刑事罰化もないのに、なぜ違法なサイトができるのか。

DVDには、通常、さまざまな技術を使ってコピー(複製)防止機能が施されているので、パソコンに取り込めないようになっています。

しかし、このコピー(複製)防止機能を解除するソフトを使って、複製をパソコンに取り込む人が多くいるのです。
これをリッピングと言います。
RIPというのは、DVDなどからデータを吸い出す、という意味です。

また、そうしたサービスを代行するプロの業者も存在しています。

この防止機能解除ソフトを使って、DVDからパソコンに取り込んでから、サーバーにアップロードすれば、そのサイトは違法サイトになるのです。

その違法サイトから、無料であろうと有料であろうと、違法アップロードされた音楽や映画をダウンロードしてパソコンに複製・保存すれば違法行為になります。

そして、そのサイトが違法サイトであることを知っていて、なおかつ、自分がダウンロードした音楽や映画が市販されているものであることを知っていた場合には、刑事罰が適用されるというのが、今回の「違法ダウンロード刑事罰化」です。

たとえば、英語学習のDVDや資格取得のDVDを自分の金で購入して、いったんパソコンや携帯端末に取り込んでおけば、使用するたびにDVDプレーヤーに差し込まなくて済むのですから、一日、何回もそのDVDを観る人にとっては、DVDリッピングは必要な作業でしょう。

今、市販されているDVDには、「マクロビジョン」や「CSS」という、暗号化によるコピー(複製)しようとしたときにアクセスを拒否する防止機能があるので、パソコンに取り込めない仕組みになっています。

DVDリッピングは、前の著作権改正の2010年1月1日以来、違法行為とされていますが、今回の改正では、このCSS」などの暗号型技術によって、複製のためのアクセスをブロックしていたのが、その暗号型技術を解除すること自体にも違法性があると規制が強化されたのです。

電車通勤の時に、車内で英語学習するために携帯端末にリッピングするだけなのに、犯罪者扱いするとは何事か、と多くのユーザーが怒っているのです。

しかし、今回の改正では、リッピングは違法行為ではあるものの、罰則規定は設けられなかったので、当然、刑事罰対象からはずされています。
罰則規定がないと言っても、今までのように大っぴら人前で携帯端末を出せなくなるかもしれません。

要は、「違法には違いないのだから、やらないようにしてください」という、嫌らしい脅しです。次の著作権法改正では、個人で行うリッピングにも刑事罰が適用されるようになるかもしれません。

そうなれば、DVDで習い事をするのは苦痛になるでしょう。
こんなことばかりやっていれば、経済にとって大打撃になるということが、日本の官僚や政治家には理解できないのでしょう。
参考記事:福井弁護士のネット著作権ここがポイント

10月1日から、罰則は「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金、あるいはその両方」、「「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」

個人ユースのためにDVDリッピングすることは違法行為ではあるものの、今回は罰則規定は設けられませんでした。

一方、リッピングを可能にする技術や(ソフトリッピングソフトやマジコン)を提供したり販売したりしている個人、業者は、今回の改正で刑事罰の対象にされました。

罰則は「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」。

また、有償著作物を違法ダウンロードをする行為に対しては、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金、あるいはその両方が科されることになりました。

ただし、再び繰り返しますが、「違法にアップロードされた音楽、映画であることを認識していて、かつ、そのコンテンツが市販されていたり、有償でネット配信されていることを認識していた場合に限り」という前書きが付きます。


今回の改正で、もっとも如何わしいのは、自分だけの私的利用においても、近い将来、リッピングの刑事罰化がちらついていることです。

これは私的な領域においても、ネット利用規制のさざ波が迫っている兆候です。
まさにネット監視社会の到来です。

ただ、こうしたことは、著作権の利害関係者が、規制当局(警察)に刑事告発して、違法行為を行なった者が逮捕されるということになるので、あくまでも親告罪の範囲内のことです。

被害に遭ったと主張する本人が、警察に告発しなければ警察は逮捕しません。

刑事罰が適用されるといっても、警察に「あいつが違法ダウンロードを繰り返しているせいで、著作権を持っている当社は経済的な損害を被っている。ぜひ逮捕して欲しい」と言わなけれは逮捕されませんので、刑事罰は科されることはありません。

違法ダウンロード刑事罰化は、次にTPPにつながり、非親告罪化につながる

この状況も、しかし、日本がTPPに参加すれば、状況はガラリと悪いほうに転がります。

TPPでは、参加国に、著作権法違反については国内法を改正して、刑事罰を適用できるようにしてほしい、という要望が盛り込まれているのです。

「違法ダウンロード刑事罰化」は、仮に警察が、違法ダウンロードを繰り返しているグループを監視していて、いつでも逮捕できる状況にあったとしても、当の著作権者が、「逮捕してください」と警察に告発(親告罪)しなければ警察は動きません。

というのは、相手が著作権法に違反していても、今まで人々に知られなかったことが広く知られるようになり、そのお陰で、物が売れるようになる場合も、なきにしもあらずだからです。
この場合は、著作権法違反者さまさま、ということになるのです。

しかし、TPPの条項の中には、「参加国は違法ダウンロードについては刑事罰を適用するととに、親告罪ではなく、非親告罪とするように」という要望が入れられているのです。

TPPに参加すれば、著作権を侵害された側の人(つまり、被害者ということになる)が、著作権を侵害して、自分に損害を与えた相手を告発する意思がなくても、監視当局が、勝手に捜査し、勝手に逮捕できるのです。

完全なロボコップの世界ができるのです。

監視当局が警察であった場合には、「今日は、誰を逮捕するかな」なんて、夫婦喧嘩のうっぷんを晴らすために、恣意的な運用をしないとも限らないのです。(警察も、やがては恣意的な運用はするでしょう)

ですから、TPPに参加すれば、さらに私的利用におけるリッピングも刑事罰対象とされるでしょう。
もう、日本は前科者で溢れかえる国になるかも知れません。(苦笑)

TPP参加を前提に国内法の改悪が続々始まっているで、国民皆保険から混合診療へのシフトに備えた法的な整備が、国民に一切知らされることなく、こっそり始まっていることについて書きましたが、この「違法ダウンロード刑事罰化」も、TPP参加に向けての準備なのです。

法案を作った官僚は、「音楽産業や映画産業の利益の機会損失を防止するために、規制強化に踏み切った」という、うまい理由をくっつけています。

官僚の本当の狙いは行政利権を拡大することです。
それが、音楽産業や映画産業の利害と一致したのです。

今回の「違法ダウンロード刑事罰化」を強行したのは、自民党と公明党です。
今、党内に残っている民主党の議員は無能な人ばかりですから、その深淵に忍ばせてある本当の狙いなど知る由もないのです。

音楽産業や映画産業が衰退の一途を辿っているのは、テレビ局や新聞社が衰退しているのと同じ理由です。
それは、人々が本当に求めている必要なコンテンツを提供できないからです。
違法なダウンロードが増えているせいで、売り上げが減り続けている、という理由は本末転倒。

原発人災事故で、風評被害の原因を作っていた大マスコミが、国民の風評被害のせいだ、と言っていたのと同じ。

音楽産業や映画産業は、本来の使命を忘れて、海外の市場に進出することに打開策を求めています。
そのためには、音楽市場や映画市場にグローバル・スタンダードを持ち込むことが必要不可欠なのです。

よくアーティストたちが、「音楽や映画には国境はない」と言います。
確かに国境はありません。

日本の少子高齢化による市場のパイの縮小を、世界市場を開拓することによって打ち破っていく必要を、経営者たちは感じているのです。

それを推進するのは、国境なきネット配信です。

日本の音楽産業や映画産業の多くに外資が入っています。その資本が、どんな性質のものかを知ってください。
その人たちはTPPを推進したい人たちです。

そして、グローバル・スタンダードを押し付けているのはアメリカの多国籍企業の代理人、ワシントンにいる政治家の何人かです。
一方で、日本側の代理人の中心が、自民党と公明党だということです。

官僚たちは、無知な政治家をマインド・コントロールし、行政利権の構築にまい進しているというわけです。

ネットにそぐわない現行の著作権を、いくらいじくったところで、音楽産業や映画産業の売り上げは回復しません。

それどころか、インターネットは窒息死させられるでしょう。
そうなれば、正確な原発情報も発信されなくなるし、被曝状況も知ることができなくなります。

国の活力は失われて、一部の人々だけがますます富むような社会が出来上がります。
そのとき、官僚は、再びこういうのです。
「新たな増税が必要だ」。

この先には共産主義の世界が待っています。

オバマが共産主義者であることを知っていますか?

【参考】TV番組、メール添付は対象外? 違法ダウンロード罰則化、気になる「グレーゾーン」




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