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“エジプト革命”は、28歳のインテリ青年、カレド・サエドの弔い合戦から始まった、とされています。
テクロノロジーに明るい学生、そして20歳代のインテリ、弁護士、会計士、技術者たちによって組織された「4月6日若者運動」がSNSを通じて“革命”を呼びかけたことから野火のように広がった、と。
これらの若者はムバラク独裁政権打倒のために立ち上がったことは事実ですが、背後には、さまざまな思惑があるようです。



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中東民主化ドミノ現象の行き着く先は?


1月25日に勃発したエジプト全土での民衆暴動の背後にあるもの。
そして、今後、日本にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

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チュニジアの、ある若者の焼身自殺から始まった

●2010年12月17日、チュニジア中部シディブジドで、一人の露天商を営む青年がチュニジア政府に抗議して焼身自殺を図った。
その後、もうひとりの青年も後を追うようにして同じく焼身自殺。
腐敗の極みにあったチュニジア政府への死の抗議でした。
その後、アルジェリアやエジプトでも、絶望した人々の焼身自殺事件が起きました。

●立ち上がったチュニジアの民衆は、政権の打倒を叫び大規模な抗議デモを行いました。
最後はチュニジア軍が出動し、23年の間、政権の座にあったベン・アリ大統領を即時退陣に追い込んだのです。なんと、チュニジア軍が、民衆に味方して自国の大統領を追い出したのです。
ベン・アリ政権は、アメリカの傀儡であり、親米政権でした。


●このことがアラブ諸国に変革の波を起こしました。

●そして、チュニジア革命(ジャスミン革命の成功を受けて、1月25日、エジプトでも、31年間、政権の座にあるムバラク大統領の追放を求めて大規模な暴動が勃発。
当初は警察が暴動の鎮圧に当たっていましたが、途中からエジプト軍が出てきて今に至っています。

エジプト軍は、すでムバラク政権を見限っていて、建前では反政府軍の活動を押さえ込む風を装っていますが、実際のところ、反政府運動はほぼ野放し状態。
エジプトの民衆は、チュニジア革命と同様、最後はエジプト軍がムバラクを追い出すことを確信しているので、両者の関係は「静かな協力関係」にあるのです。

ムバラクは次期大統領選には出馬しない意向をすでに表明しているのですが、民衆は即刻退陣を要求しており、依然としてにらみ合いが続いています。
ムバラクの息子たちは、身の安全を図るため、すでにイスラエルに亡命したと囁かれていますので、どうであれ、世襲の芽は完全になくなったということです。軍を掌握できなくなった大統領が、やることといえば、身の処し方をどうするかだけです。

ムバラク政権
は、倒されたチュニジアのベン・アリ政権と同じく、アメリカによって打ち立てられた親米の傀儡政権です。

●エジプト暴動の勃発に合わせたように、ヨルダンでは2月1日にリファイ内閣が総辞職、この熱がイエメンに飛び火して大きなうねりとなっています。
イエメンもエジプトと同じく世襲政治ですから、その運命はエジプトの成り行き次第ということになるのでしょう。
この「チュニジア・ドミノ現象」は、いったい、どこまで波及するのか、まだ定かではありません。

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まるで他人事のアメリカ

昨夜、象徴的な事件が起こったようです。
エジプトとイスラエルを結ぶガスパイプイランがテロリストによって破壊された、というものです。
さて、このテロリストの正体が謎なのです。一般のエジプト市民であるはすがないからです。

もともとムバラクは暗殺された(エジプトの)サダト大統領の側近でした。
アメリカは、イスラエルを守るためにムバラクを後釜に据えて、サダトの親米路線を踏襲させたのです。
アラブ国家の中では最強のエジプトが明確に親米路線を打ち出すことによって、反米、反イスラエルの他のアラブ諸国の暴発を抑えてきたのです。
とりわけ、ガザ地区のハマスの暴発を抑止してきたのはエジプトの「にらみ」によるところが大きいのでしょう。

アラブの強大な国・エジプトのムバラク大統領が、民衆に無様な形で放逐されることは、アラブ諸国の足枷を一気に解き放つことになるはずです。
最後には、「我々は、反米・反イスラエルだ」と堂々と言い出すでしょう。

アメリカのオバマ大統領は、「事態を収拾するためには、ムパラクは速やかに大統領を辞任し、代わりに、スレイマン副大統領を大統領にして暫定政権を一刻も早く発足するように」促しています。

スレイマンとて、同じく「親米勢力の犬」ですから、ムバラクと同じようにサダト路線を踏襲するはずです。
アメリカとしては、しばらくは、エジプトを反イスラエル勢力の防波堤にしておきたいのです。ただし、あくまでも「表向き」は。


エジプト暴動の背後にいるのは誰だ?
Who is behind the Egyptian protests?
(2011年2月2日)

英国の有力紙・ガーディアンは、早速、背後関係について記事しています。

ムバラク大統領の辞任を迫っている活動家と反体制派たちの仮面

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タハリール広場で抗議するエルバラダイ

エジプト革命のムーヴメントは、テクロノロジーに明るい学生、そして20歳代のインテリ、弁護士、会計士、技術者たちによって引き起こされました。

この人たちは、3年にも及ぶナイル・デルタ地帯の織物産業の打撃、そして28歳のインテリのカレド・サエド(Khaled Said)という若者が、去年6月、警察にいきなり連行されて、ひどい拷問の末に殺されたことに義憤を感じて「革命」に踏み切った若者たちです。

そしてエジプト反対同盟という「核」のしっかりした動きとなって発露したのです。
【エジプト革命に火をつけた、ある青年の死】

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カレド・サエド青年の死がエジプト暴動のきっかけとなった

テレビで観る限りでは、この大規模な抗議運動は自然発生的なものであるかのように報道されています。

しかし、この若者たちで組織された活動家グループの背後に、ムバラク打倒を明確な目的とした人物の影がちらついているのです。
若者は、革命のキッカケを起こすことはできるかも知れませんが、しっかりした理念があるかというと、必ずしもそうではないでしょう。
若者たちを鼓舞したものは何でしょう。それは、誰でしょう。

この若者たちの運動「※4月6日若者運動」は、カレド・サエドの死を無駄にしないようにと立ち上がった同盟で、イスラム教徒、国家主義者、自由主義者、改革派、アラブ民主ナセリストなどを含む10人の先導的な委員会によって構成されています。

さし当たっては、エルバラダイを肩書きのあるスポークスマンとして据えることにしたようです。
しかし、その内容は乱雑で、準備不足のように見えます。

「※4月6日若者運動」
行き過ぎたグローバリズムが生み出した弊害を訴えている市民活動家たちの運動。
政治・経済の諸問題を是正し改革の必要性を唱えている。
公務員、学生、ジャーナリスト、大学教員、ブロガーなどがその担い手で、役人の汚職や警察による拷問などの一掃を政府に要求している。
2008年4月6日に大規模なゼネストを行なったことから、こうした名前がつけられている。


ノーベル平和賞受賞者のエルバラダイが背後にいる!?

今年68歳になるモハメド・エルバラダイは、2011年に予定されているエジプト大統領選挙に勝てる見込みがあるかを知るために、去年の2月にエジプトに戻って来ました。

エルバラダイは、国際原子力機関(IAEA)の事務局長としてイラクの大量破壊兵器の査察を行ない、「あと数ヶ月あればイラクの危険性はなくなる」と米議会で報告したものの、ブッシュ大統領が査察期間の延長を行なわずにイラク侵攻を行なったため、これに対決姿勢を見せた人物。
彼は、このことによって、世界中で名声を獲得したのです。
(今また、アメリカは、イランの核開発プログラムについて、不必要で人騒がせな警告を行なっています)

この功績により、エルバラダイは2005年ノーベル平和賞を受賞しています。

エルバラダイはエジプトに戻ってからは、「変革のため国家協議会」をつくり、エジプト前外相のアフマド・マーヘルを鼓舞し、彼と考えをひとつにする人たちに一層の努力をするように要望しました。

エルバラダイは知名度があり、エジプトの外ではすでに尊敬されていたので、「4月6日若者運動」のグループからムスリム同胞団にいたるまで、反ムバラク運動を展開する他のメンバーのほとんどが、エルバラダイを自分たちのリーダーにすることに決めました。

そのときから、エルバラダイは、「ムバラクは出て行け!」と、力強く叫ぶようになったのです。

エルバラダイは大殺戮が差し迫っていることを警告している
ElBaradei warns of imminent 'bloodbath'
(2011年2月2日)

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エジプトの政治改革・民主化を提唱しているエルバラダイは、反政府デモ参加者と、いゆわる現政権の共鳴者たちとの間の衝突は「カイロ(現政権)」のせいであると批難し、このまま行けば大虐殺につながる可能性があると警告している。

ムバラク大統領の支持者を装った私服警官がデモ隊を攻撃し、水曜日の衝突で少なくとも1人が殺され、数百人が負傷した。
また、保安部隊が東北のスエズとアレキサンドリアの人々を攻撃したと報告。

水曜日に、エルバラダイは、「カイロ(現政権)は恐怖戦術を使っている」と批難し、ムバラク政権の支持者たちを「悪党の一団」として糾弾した、とロイターは報じている。
「私が恐れていることは、これが大虐殺に転じるかもしれない」ということだ、と彼は警告している。

これは、犯罪的な行動を行なおうとしている「犯罪的な政権の兆し」であり、その前兆であることを意味している、と話した。

先週から始まった、先例のないほどの大規模な抗議活動によって、少なくともすでに300人は死んでる模様。



ムスリム同胞団の役割

世俗的で不安定な存在としてはムスリム同胞団があります。
実質的なエジプトの最大野党勢力で、イスラム原理主義者ではあるものの、これまでは穏健派などと言われています。

ムスリム同胞団のメンバーには、アルカイダのNo.2であったアイマン・ザワヒリがいます。
もし、ムスリム同胞団が政権を取れば、彼らは「世俗法によってではなくイスラム法(シャリーア)によって統治される、イスラム社会の確立を目標としている」のですから、エジプトは完全なイスラム国家になるでしょう。

この秘密主義の同胞団・Ikhwan(=Brothers、ムスリム同胞団のこと)は、ハサン・アル=バンナーによって1928年に設立され、エジプト政府のもっとも強力な反対勢力となっています。

1930年代から1960年代まで、ムスリム同胞団は、数々の政府高官と警察官の暗殺を行いました。
しかし、後に、ナセルによって骨を抜かれ、その過激で非合法な活動は影を潜めていました。

そして、1970年代になってからは、サダト大統領がIkhwanを復権させ、サウジアラビアからの強力な支持もあって、Ikhwan(ムスリム同胞団)の機構は回復されたのです。

以来、ムスリム同胞団は暗殺などの暴力的な行為は行なわなくなったのです。
そして、2005年に、ムスリム同胞団はエジプト議会に何十人もの政治家を送り込むことに成功したのです。

エジプトの内面、外面両方において、タイトに組織されたムスリム同胞団は、反ユダヤ主義を掲げながら、反動的(保守的)なスタンスを取り続けています。
この“エジプト革命”に乗じて、権力を増大させることを画策し、イスラム(原理主義)の秩序をエジプト国民に強く押し付けるかもしれない。
それは、ムスリム同胞団による「エジプト革命のハイジャック」に他なりません。

しかし、「4月6日若者運動」が蜂起して以来、エジプト国民はイスラム保守への傾斜を強めているようには見えません。
そして、エジプトに事情に通じている専門家たちは、エジプトがムスリム同胞団の超保守的な考え方を受け入れるなどとは到底信じられないことだと言っています。

さらに、エジプトの同胞は、外見から見る限りは、タリバンやイランの聖職者中心の国家体制とも異なっています。
しかし、ムスリム同胞団は、反ムバラク運動に、さらなる反政府圧力と機構規律を与えていることも事実です。

ムスリム同胞団の主要なメンバー、Mohamed al-Beltaguiは、知らないうちに、この革命のリーダーシップ委員会のメンバーに含まれてしまったのです。



現象面からだけ観ると、一人青年の焼身自殺という衝撃的な事件をきっかけとしてチュニジアのジャスミン革命が起こり、これがインターネットによって野火のように一気に広がって、エジプトをはじめとするアラブ諸国の中東民主化ドミノ現象につながった、ということになります。

ただ、チュニジアのインターネット普及率は30%(中国と同レベルですが、中国とは事情が違います)ですので、イータネットだけでこれほどの広がりを見せたと決め付けるのは当たっていないでしょう。

エジプトの「4月6日若者運動」は、確かにSNSでの書き込みや、関連する多数のサイトに貼りつけられていた「ムパラク打倒」のバナーが、一般民衆を巻き込んで、想像以上の「うねり」を生み出したことは事実です。
そして、ムバラクがインターネットをシャットダウンした頃は、時遅しで、民衆は口コミでタハリール広場に続々と集まってきたのです。

不可解なのは、いつ暴発してもおかしくない状態にあったのに、なぜ、イスラエルもアメリカも放置してきたのか、ということです。
「4月6日若者運動」の活動は、インターネット上では周知のことであったはずですから、急に大量のバナーが貼り付けられる前に、CIAなどの西側の情報機関は、とっくに動向を掴んでいたことでしょう。

特に、イスラエルのモサドなどは、エジプトの一挙一動を監視しているわけですから不思議です。


なぜ、こうした事態を知っていながら放置していたのでしょう。
知らなかったはずはないのです。

「4月6日若者運動」グループ、あるいは、彼らを支援していた人間たちの中に西側の情報機関のエージェントが潜入していて、革命の実際的な段取りを組んだのではないか。

特に、ノーベル平和賞を受賞したエルバラダイが、9月の大統領選の可能性を探るために、突然エジプトに戻ってきたこと、そして、「4月6日若者運動」のスポークスマンを務めていること、などを考え合わせると、今回のチュニジア・ドミノ現象をはじめ、エジプト暴動も、背後に何かしらの力が働いていることは確実なことです。

いずれにしても、「エジプトの政治・経済の閉塞状況の打破」というスローガンによって支えられている今回の暴動では、イスラム原理主義運動の顔を「革命の仮面」の下に隠していることは忘れてはならないでしょう。

見えてきた三つの道筋

1)オバマが求めるように、スレイマン副大統領をムバラクの後釜大統領にして暫定政権をつくり、鎮静化を図る。

2)エルバラダイが正式な手続き(選挙)を経て、新大統領となる。

3)ムスリム同胞団が政権を取る。


1)は、あくまで暫定政権ですから、ムバラクの息のかかったスレイマンが大統領になったからといって、根本的な解決にならないどころか、逆に、反政府暴動はますますエスカレートするでしょう。

この場合は、アメリカのエジプトに対する約1000億円の(軍事的)支援は続けられるでしょうから、今後もエジプトが近隣のイスラム諸国の暴発を抑え、イスラエルを擁護する立場には基本的には変化がないことになります。
ただ、スレイマンはエジプト軍を掌握できないでしょうし、密室(アメリカの都合で)で大統領の首が挿げ替えられただけ、ということになりますから、かえって反イスラエル、反アメリカ勢力を元気づけるだけになってしまうのでは、という懸念があります。

オバマは、本当に、こんなクレージーなことを考えているのでしょうか。
それとも、もうサジを投げたのでしょうか。

2)の場合は、当初は、「4月6日若者運動」の意に沿ったものになるでしょう。
エルバラダイがノーベル平和賞受賞者という威光を最大限に利用して、事態の収拾を図るでしょう。

ひょっとしたら、1)のシナリオのように、スレイマン暫定政権樹立後、9月の大統領選挙(あるいは前倒しか)で、改めてエルバラダイが選挙を経て大統領に選ばれる、というシナリオが、もっとも妥当のように思えます。
この場合は、1)のシナリオをオバマが進めたいということは矛盾がなくなります。

ただ、エルバラダイの正体が分からない、ということ。
そして、大統領になった後に、いままでのように親米路線を踏襲するのか、あるいは中東の民主化を一層進めていくのか。イスラム原理主義に走ることはないと思いますが。

3)の場合は、最悪のシナリオです。
似非民主化を押し付けてきたアメリカは、これ以上、暴動がひどくなればムスリム同胞団を含めた選挙を行なう必要が出てきます。正式で不正のない選挙を行なうことこそ、真の民主化の第一歩とエジプト国民は考えているからです。
今のままでは、ムスリム同胞団が新政権をつくることも十分すぎるほどありえるシナリオでしょう。

この場合、ムスリム同胞団は、イスラエルとの平和条約を破棄すると宣言しており、その瞬間から、イスラエルは裸にされたも同然の状態になるでしょう。
とりわけ、イスラム原理主義の台頭が懸念され、イスラエル包囲網が完成されてしまえば、ホッジャティエというイスラム原理主義終末思想に根幹を置く秘密結社に支えられているイランのアフマディネジャド大統領が、一気に核開発を宣言するかもしれません。
つまり、ムスリム同胞団がエジプト新政権となったその時から、中東は大荒れとなってしまうのではないでしょうか。

【ムスリム同胞団がエジプトの新政権となった場合は、イスラエルとの平和条約を破棄する】
イスラエルとの平和条約を「平和的な条約ではなく、エジプトにとって降伏条約だ」と批判。
「新政権ではパレスチナ問題の解決が最重要外交課題になる」と語った。
米政府の巨額の対エジプト援助に関しては「米国は中東諸国を破壊する敵だ。援助を受ければ米国の意向に従う必要がある」とし、新政権入りすれば援助を拒否 する姿勢を明確にした。ムスリム同胞団を弾圧してきたムバラク大統領については、退陣後に「不正蓄財や政治犯弾圧、デモ参加者殺害などの犯罪行為での訴追 を求める」と述べた。(2011/02/02-18:08)

このように、ムスリム同胞団は過激な発言を繰り返してきているわけですが、どうも「ムバラク憎し」を大衆扇動に利用しているフシが見られます。
ムバラク政権の警察によって殺されたカレド・サエド青年の無念を晴らそうとするあまり、エジプト国民が間違った選択をすると、いよいよ中東戦争秒読みか、とマスコミは書きたてることでしょう。

また、アメリカ本土でも、イスラム教徒とクリスチャンの衝突が表面化するかもしれません。

西側諸国の立場からすれば、1)から2)へ、という展開の後、ソフトランディングさせる方向を模索するのでしょうけれど、もし、エジプト国民が短期決着にこだわりすぎると、ムスリム同胞団のイスラム原理主義がエジプトを支配することになってしまうでしょう。

このとき、アメリカがどんな対応をするのかで、本当のことが分かると思います。
つまり、イスラム・キリスト教の対立がアメリカ国内で暴動と化しても、これを看過し、アメリカ国民の民意をまとめることに利用する場合。この場合は、イランへの攻撃姿勢を鮮明に打ち出すかもしれません。

といっても、アメリカが参戦することは、体力的にも難しいでしょうから、間接的にイスラエルへの軍事的支援を強化する方向に傾いていくのではないか。これが火に油を注ぐことになる。

いずれにしても、ムスリム同胞団がエジプトで政権を樹立するようなことがあれば、世界は深刻な事態に見舞われることになるのでしょう。

コストプッシュインフレになる可能性が高い

この中東民主化運動が、中国、ひいてはアメリカに波及するのではないか、という予測を出している分析官もいるようですが、これは、あり得ないでしょう。

問題は、スエズ運河がいつ閉鎖されるかも知れないという恐怖を利用して、投機マネーが商品市場を引っ掻き回すことです。
【スエズ運河閉鎖なら原油は200ドル以上に】

日本を直撃するのは、なんといっても輸入圧力(コストプッシュ)です。原油の長期高止まりが確定的になれば、食料、衣類など特定の商品の価格が高騰して、それが長引けば、やがては手に入りづらくなるかもしれません。

といって、これ以上の金融規制緩和は国債の暴落に直結しますから、日本は耐え忍ぶしか手立てがないことになってしまいます。
そして、日本は、いよいよとなれば、そのときの政権が民主党であれ、自民党であれ、連立政権であれ、富裕層への大増税が始まるでしょう。すでに日本は中間層が崩壊し始めていますが、これが富裕層にも波及する、ということではないのでしょうか。

アメリカについては、今のところ、ロシア、中国の動きは表面化していないので、何がトリガーになるのか、はっきりしませんが、そうした中でも明らかにグローバル・エリートのシナリオとしか考えられない予測があります。

どうであれ、エジプトの新政権にかかっているように思えて仕方がありません。
私たちは、オバマがムスリム(イスラム教徒)であることを忘れてはならないでしょう。
あわてることなく、じっくり見てみましょう。




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ダンディ・ハリマオ

Author:ダンディ・ハリマオ
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