
3号機、4号機建屋の本当の姿を知るには、メディアで使いまわされている比較的、壁が残っている陸側(西側)の写真(2011年6月頃)や、今年3月にクレーンが撤去された西側の下からの写真(2012年5月26日)ではなく、もっとも崩壊の激しい海側(東側)の写真を見なければなりません。
海側の線量は致命的に高いので、人間が近づいて撮影することができず、船に乗って海上から見るか、航空機からの映像を見て確認するしかありません。
4号機建屋の海側は、強度を保つはずの壁は、ほぼすべて吹き飛ばされ、梁も、あちこちで傾いでいるのが分かります。
東電と御用メディア、そしてこの国の原発担当大臣は、これでも「建屋の健全性は確保されている」と言っています。

BS朝日「激論!クロスファイア」 (5月5日)に出演した枝野経産大臣は、「関西電力の大飯原発、そして、その他の原発の再稼動ができなければ、昨年夏、東京都で実施した計画停電より、もっと大きい無理を強いることになる」と言明。
しかし、5月15日に開かれた大阪府と大阪市のエネルギー戦略会議で、関西電力は新たに導入する需要抑制策が、最大限効果を発揮すれば、原子力発電所を再稼働しなくても、この夏の電力不足は5%程度まで大幅に圧縮できる可能性があるとの見方を示したのです。
枝野、そして野田、彼を支えるチーム仙谷の連中たち。
何も驚くに値しません。
彼らは、もともと官業利権複合体の奴隷だったのです。

関西電力が、大飯原発3号機、4号機をなんとしてでも再稼動させたいのは、彼らがリストラされないためだったのです。
たった一握りの人間たちの食い扶持のために、日本が壊滅しても仕方がないと思っている人々と同じ空気を吸わなければならないのは苦痛です。



画像は、東京電力 写真・映像ライブラリー
中塚一宏内閣府副大臣が、4月23日、福島第一原発4号機建屋内に入って、4号機使用済み燃料プールの状態を視察しました。
2週間ほど前の視察の模様ですが、今のところ、東電からリリースされている動画・画像のうちで最新のものです。