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今年の2月にAndroid携帯やIPhoneのスマートフォンに入れられている個人の画像やデータが持ち主に無断でAppsメーカーに送られていたことが分かりました。
Appsのダウンロードに際して、プライバシー・ポリシーが設けられていなかったので、グーグル、アップルは勝手に個人の携帯電話からデータを盗んでいたのです。

このグーグルの「ならず者ぶり」に対する無関心が恐ろしい。

「僕らはグーグルのお客さんではない」

グーグルのプライバシーポリシー変更は大問題の続編。
videonews.comの3月3日のアップ:
「グーグルの本当の顧客が誰かを考えてみよう」
神保哲生氏と社会学者・宮台真司氏のトークです。

今回も、いくつかの重要なサジェスチョンが含まれています。
宮台氏のグーグルに対する静かな抵抗は、いろいろ参考になります。

動画は↓をクリック
300-2k.gif

20120305-1.jpg

神保:
今日は2012年3月2日。
グーグルの新プライバシー・ポリシーについて少し取り上げたところ、反響が大きかった。
これは、3月1日から発効しているということですが、世の中の反応をどうみていますか。

宮台:
たまたまグーグルの危険性を告発する本(グーグル化の見えざる代償)をAmazonで購入して読んでいたということがあって、危惧していた通りのことが起こった、ということです。

なんで、我々が情報の集約を行う、あるいは個人についての情報のデータ結合を行う主体が、国家である場合だけを警戒して、私企業の場合には警戒しないのか。
国家が「悪」でありうるのに対して、一私企業が悪である可能性が少ない、というように、なぜ人々は判断するのか。

特に、国家は政治権力ですので、私企業を法律でねじ伏せることができます。
私企業であるグーグルには、「社会に善を成せ」みたいな社是があるようですが、グーグルがそう思っていたとしても、法律でグーグルをねじ伏せたら、政府はグーグルの持っている個人情報を、それこそウェブの閲覧履歴、カレンダー、メールの宛先、それどころか検索ワードまで含めて、全部、政府に提出する可能性が否定されていないですよね。

で、そういったことは、グーグルであれ、どこの会社であれ同じなんですよ、本当は。

しかし、その中でグーグルに一極集中的に我々の、まさに便利な生活のための情報利用の依存先が集中している、というのは本当は危険なことですよね。

グーグルが善意であれ、悪意であれ、関係ないんですよ。
どんなに善意であったとしても、まったく何の足しにもならないですね。

神保:
このグーグルの善意について、ちょっとニューヨークタイムズに興味深い記事があります。
グーグルは、もともと“Don't be evil”=「邪悪になるな」というのを社のモットーとして持っていたと。

実は、2004年に上場したときに、上場の書類にも大きく謳っていた。

上場当時はまだ数十人しか社員がおらず、世の中を良くするためにビジネスをするんだと言っていたんだけれど、ここに来てグーグルが、、3万人の社員を擁し、年間売り上げも380億ドル(約2兆9000億円:レート81円)になるに至って、どうかすると、もう「evil=悪」にならずには、事業サイズを維持し成長できなくなったのでしょうか、という問題設定なんです。

僕はプライバシー・ポリシーのときに、いろいろ読んだのですが、ひとつだけ指摘されていないと思ったので指摘しておくと、「いったい誰のためのルール変更なのか」っていう話なんですよ。

で、今度、食の終焉-グローバル経済がもたらしたもうひとつの危機という本を、ようやく3年越しの翻訳作業が終って、来週出るんですけれど、その重要なテーマが、食がなぜ崩壊するか、というと外部化、そのコストを全部外部化していくことによって、ま、グローバリゼーションの本質が実はコストの外部化にあるっていうことで、何かに押し付けていくことによって、なんとか利益を上げていこうとすることを続けていくと、いずれ外部が内部を浸蝕し始める、っていう大きく言うと、そんな話なんだけれどもね。

たとえば先進国でモノを作ると工場廃液などのルールがいろいろあって、非常にコストがかかると。

途上国はルールが少ないから、どんどん垂れ流すと、最初は非常に安くて済むんだけれど、他の会社も(発展途上国に)行くようになるから、だんだん環境が維持できなくなって、結局、もっと高くつくものなってしまう。

その会社は別のところに移ればいいという話になると、それを繰り返していくと、いずれ最後は何十倍ものコストが、こちら側にかかってくると。

だから、お店で買ったものが、ちょっと安くなったと喜んでいるけれど、実は、その最終的なツケは、みなさんが、多分、税金で払うことになる。
というのは、その商品自体は安いかもしれないけれど、あなたは別の形でお金を取られますよ、というのが外部性という話なんですよね。

で、グーグルの場合って言うのは、今、宮台さんと僕がGmailを使っていて、メールのやり取りで、あるキーワードを入れると。で、なんかラグビーっていうキーワードがメールの文言の中に入っていると、そうすると、ラグビー関係の商品広告が出てくるという。
3月前から、それがやられていたんですよね。

でも今度は、宮台さんが、その前にグラビアをいっぱい見ていて、その後にメールのやりとりをすると、そのメールの文言にはグラビア関係のことは何も入っていないのに、相変わらず、メールにログインすると、この広告が出ると。

要するに、それは何を意味するのかというと、Google AdWardsや、Google Adsense、特に広告ですよね。AdWards広告のクリック率が上がるっていうだけのことなんですよね。

で、結局、Gmailでも広告スペースが限られているから、当然、出せる広告の数が限られている以上、クリック率が上がることによって、ひとつはグーグルの収益が上がる、と。

それから、その広告を出している会社のほうも、結局は、よりたくさんのクリックが実現することによって、まあ、トラフィックを持ってこれるので。
グーグルはのほうは、クリックがなくても損はしないんですよ。

クリックして初めて料金が発生する仕組みだから、損はしないんだけれども、広告スペースが無駄になってしまうから。
より多くのトラフィックが来るという意味では、結局は、広告主が得をすると、ひいてはグーグルの売り上げが上がるって言うことです。

実は、これはよくよく考えてみると、僕らがグーグルを無料で使っていた。
しかし、実はコストは外部化されていて、本当のお客さんは、実は僕らではなくて広告主であったと。

その広告主に差し出されている僕らは、これだけのことが使っています。ま、テレビの視聴率と同じなんですけれどね。
ということをもう一度、再確認するときであると。

ある意味、当たり前というか、実は僕らはグーグルのお客さんではないわけですよ。
でも、そこをそう見せないところが、外部性の特徴だというところがね。

宮台:
であるがゆえに、こうもいえますよね。
Gmail、あるいはカレンダー、あるいはグーグル検索を使わない生活は考えられませんよ。

神保:
まあ、グーグルは、そうタカをくくったんでしょう。

宮台:
実際、タカをくくったというより、むしろ、そうなんですよ。
つまりグーグルがタカをくくっているとしても、当たってますよねぇ。

神保:
それ、一切使うのを止める人は、多分少ないだろうということですよね。

宮台:
確かに外部化ですよ。
もしかすると、ツケが回ってくる可能性がある。

今日の本編にかかわるんだけれど、でも、それは俺にじゃないだろう、というふうに思えるところがミソなんですよ。
なので、実は抑止力にならないんですよね。
今までどおりの生活で、いいんじゃないか、っていう結論になりがちですよね。

神保:
しかも今回、厄介なのは、今まで個々のサービスではデータを取られていたというのは分かっていたわけですよね。
それはグーグルに限らず、全部分かっていたわけですよね。

でも、それが統合されるということが、今回、いやだなぁ、という原因なわけでしょ。

でも実は統合されているからグーグルは使いやすいんですよ。

別々に、一個一個、違うベンダーのサービスを使えば、たぶん同じようなサービスは一個一個あるんだけど、そうすると統合がないので、今のグーグルが提供できているのと同じ利便性のものが提供できない、ということが起きるわけだよね。

だから、(グーグルは)いちばん嫌なところをついてきたわけですよね、そこは。

検索だけだったら、グーグルもヤフーも同じようなものでしょ。
あんまりヤフーは使わないので、分らないんですけれど。

検索からどこへ飛び、どこへ飛びっていうのが統合してできるとかね。
過去の検索履歴が分かっているから。

とか、宮台さんのように、日本語入力システムにグーグルを使うと、検索データを日本語の変換の成績に反映させていると。

宮台:
僕は個人的に気持ち悪いので、グーグルchromeを止めて、またsafariに戻し、グーグル日本語入力も止めて、またATOK日本語入力に戻したんです、実はね。

しかし不便ですね。

神保:
まあ、それは慣れの問題かも知れないけれど。

宮台:
多くの人がグーグルに抵抗して、僕のようにするべきだとは、声高に言えないですよね。
僕も、とりあえず二つの項目についてだけ、ささやかなシフトをしましたけれど、長続きしそうな予感が自分自身でもないんですよね。

神保:
まあ、一様、一定の抗議の意思表明にはなったんではないですか。

全世界で、どれくらいアカウントが減ったかというと、それなりに減ったんではないですか、3月1日になって。

欧米でも、それなりに報道されるようになって、EUがね、フランスが、どうもデータ保護条例っていうのか、指令っていうのか、それに違反しているという仮判断を当局が下した、ということもあって、そう簡単にはいかない可能性もあるみたいですよ。

だから、ちょっとまだ分らないんですれど。

実は、僕知らなかったんだけど、今回、これが起きる3月1日の直前…2月の中旬くらいに、Android携帯とか、iPhoneの写真やデータをAppsメーカー(ゲームアプリなどの携帯用アプリを開発している会社、開発者)に提供していたということが、実は欧米の新聞で大きく出ていて、日本の新聞でも、ちょっこっと記事になりました。

携帯に入れてある画像やデータが、Appsメーカーに行っていたというのは、実は2月にもう起きていたという。
これは携帯電話で、Android(グーグル)もアップルも両方やっていると。

で、Appsなんて、ただダウンロードしているけど、いちいちそのときにコードを読んでいるわけじゃないですね。

でも、そこにユーザーのデータがAppsの製造元に行くようなコードが埋め込まれているっ、ていうことが問題になっていて、そこで結構、批判があったんだけど、さらに3月1日に、なんとプライバシー・ポリシーの変更まで行ったから、グーグルのevilの度合いは、世の中から大きく納得と見られるのではないかな、という記事としては、そんな感じ。

いずにしても無事、3月1日を越えたみたいですけど。

日本でこそヤフーのシェアは例外的に高いみたいですけど、もうアメリカ、ヨーロッパは、ほとんど存在がないかのよう。

日本で、なんでヤフーのシェアがグーグルに勝っているのかっていうのは、ほとんど納得のいく説明かなくて専門家に聞くと、孫さんの本国だからじゃない、という説明しかまともにないっていうほどヤフーが日本では検討していると。

他の国では、全然、競争相手にはなりえていないっていうふうに言いますよね。

もうひとつ、マイカスタマー・ドットコム(MYCUSTOMER.com)っていうメディアなんだけどもね。
グーグルの広告上のメリットと、自分たちの会社のイメージダウンとを天秤にかけたグーグルの判断が正しかったかどうか、というのを検証している記事もあったりして、やっぱり、当然、こうやれば自分たちのレプテーションを崩すことはわかっている。
でも、それでもやっぱり、より多くの広告料が入ることを重視して決定したというのが、今回のグーグルの特徴である。

グーグルが自分たちのレプテーションを傷つけると分かっていたことを、あえてやるといったことは、これまでになかったことなんで、グーグルも会社らしくなったってということもあるけれど、やっぱり普通の会社になっちゃったのかなとも見られていると。

僕は、いろいろなものを確かにクラウド上に置いているんですけれど、エバーノートを結構、使っているんで、グーグルがエバーノートを買収すると嫌だなと思いますけれどね。

宮台:
僕は、アップルのIOSを(3月1日)後に移行していないし、つまりiCloudを使わずに、昔のMobileMeっていうのを使っているんですね。

要するにMobileMeが(昨年の)6月の上旬で使えなくなるというので、まったくMobileMeと同じように使えるものを探したら、やっぱりSugarSyncがいいんで、今は、すべてSugarSyncに移してMobileMeは使っていない。

で、相変わらずグーグル・カレンダーを使ってます。
グーグル・カレンダーとシンクロするソフトを、マッキントッシュとiPhoneに入れてます。

神保:
ただ、もうひとつ恐いのがね、SugarSyncみたいなやつで、Dropboxっていうのがあるんですけど、Dropboxがグーグルに買収されたら嫌だな。自分で書いたものを、ほとんどDropboxに上げているから。

中身のデータ全部、見られるんでしょ。
見るっていっても、誰かが覗くわけじゃないけれど、広告のキーワード対象にはなるんでしょ。

よっぽど鍵を掛けておかないと(機械が)読めますよね。
中のデータ、Wordのファイルとかは当然、読めるでしょ。
だから、それもキーワードに使ったほうが、彼らとしては、より僕のヒット率は上がりますよね。

Facebookなんかでも、友達のリストみたいなのを、どういう風な順番で出すかという意味では、実は、あなたのサイトのアクセス、中身は見ているんだということ。
特に政治的な偏向性と宗教を見ていると。

だからリベラルなタイプだと、リベラルなスコアが、高い友達が上のほうに出るようになっていて…。

宮台:
絶妙なアルゴリズムですね。

神保:
それが、政治的な偏向性と宗教と、いくつかそういうのがあって、そういうスコアに応じて、その人に近いもの出るようにしたほうがクリック率が上がると。

単純にクリック率が、まあ画面に出せるスペースが限られている以上、できるだけクリックを誘導しやすいものを上げるという勝負になるので、それをいろんな形で解析して上のほうに出していくというのが、限られたスペースの取り合いな訳ですよ。

なので、それはあらゆるところでやられているわけで、逆にこっちは、なんか使いやすいよね、このサイトっていうふうに、多分感じるんでしょうね。

ほとんど無駄がないんですよ。どうでもいい情報は、出ていないという。
そのうちニュースが、そうなとる僕は嫌だと思っているんだけどね。

宮台:
ただ、Amazonでも、「この商品を買われた方は、以下のような商品も買っておられます」と出ますね。
ホントに便利ですよね。

で、「このニュースをご覧になった方は、以下のニュースもご覧なっています」
これは便利だよね。

神保:
他のことならいいんだけど、自分の関心のありそうなニュースしか出ないっていうことになると、今までのクリックパターンから、何らかのアルゴリズムを使って、パターンをちゃんと解析して、それに見合ったニュースしか出ないと。
そうすると、ほとんどそれ以外は見なくなるでしょ。

宮台:
それは、マイノリティ・リポート的世界だけと、とてもよくできた繭、つまりコクーニングそのものですよね。

神保:
でも、それはデータに裏付けられているから、誰かが主観的に判断しているものじゃないから、たぶん正しいんですよ、それは。

ただ、人間、そんな単純じゃないから、疲れたときは下らないサイトを見るし、真面目なときは難しいサイトを見るし、というようにある種、分裂しているところもあるから、そう簡単には、常に満足できるものを出すことはできないと思いますけれどね。

宮台:
あるIT関係の人に、「歩き回るっていう意味で、やはり本屋さんはいいですよ」って言ったんですよ。
Amazonだと、自分に関係のあるものしか出てこないけど、本屋に行くと、歩き回ることで意外なものを発見して、あー、やっぱり、今日は本屋に来て良かったなってなるんでね。

「宮台さん、そんなのアルゴリズムをちょっといじくれば、すぐにできます」って。
「はぁ?」って。

神保:
グーグルはウォッチしていきましょうか。
どんどん買収しちゃうんじゃないか、というが凄く気になるんだけどね。

というのは、西垣さんの話。
いずれ一個になる可能性もあるよ、と。

だから一個のジャイアントと、あとは、どうでもいい小さいのが無数にあるという状態になる可能性が高いんじゃないかと。
二個は生き残れなくて、二個目は一個目に買収されるということですよね。

あとは、その一個が欲しくないような、どうでもいい小さなサービスが無数にあるっていう。

宮台:
ロングテールといっても、図体がでかくて、あとはやたら細い尻尾が永久に続いてるっていう。

神保:
テールじゃないんですよ、そうなると。
垂直で、あとは糸がつながってるだけでになっちゃうんですよ。
みたいな話を西垣先生がしていて、まあ、でも着実にそうなりつつあると。

たとえば食品業界を見ても、ほとんど全部の分野で、そうなりつつあるんですね。
だから、やっぱり4社は生き残れなくなるって言うことになると、まあ、一個が買収されることによって3社になって、また、その3社が苦しくなると、2社になって、ということを繰り返していく、ということですよね。

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ここから管理人:

いろいろ組み合わせ、自分だけの「脱グーグル環境」を作ることも可能

参考までに、グーグルの新プライバシー・ポリシー対策として、上に出てきたグーグルに統合されていない独立系のサービスをまとめておきます。宮台氏と神保氏が使っているもの。

safari-アップルのブラウザ

ATOK日本語入力
※日本語入力システム:頭で考えたことを、スムーズに日本語変換するプログラム。またまだ普及していない。

エバーノート-アカウント一つで、パソコンや携帯電話、その他のデバイスすべてに対応しているので、どこからでも、思いついたアイデアや写真、録音した音声などを格納し、それを自由に取り出せる。
ブラウザのsafariとも相性がいいようです。

iCloud-エバーノートと似た機能を持つ。人それぞれですが、エバーノートのほうが使い勝手がいいようです。

SugarSync-これも上の二つと同様。有料。

Dropbox-これも上と同様。

マイカスタマー・ドットコム(MYCUSTOMER.com)-これはプログラムではありませんが、ソーシャル・メディアやネット上の各種のサービスの紹介と評価など。情報源としては、かなり良いサイト。
しかし、目的は、ソーシャル・メディアの「正しい普及」。

これら独立系のサービスは、グーグルと資本関係がないので、クラウド上に上げた写真、音声ファイル、文書などのデータは完全に隔離されているので、いわば自分用のミニ・グーグルとして使用できるもの。

たとえば、街を歩いていたら、たまたま沖縄の物産イベントをやっていたので、ふらりと会場を覗いたとします。
その会場で感じたことをメモし、会場のブースの写真やパンフレットを携帯のカメラで撮影し、関連するデータを、とりあえずクラウドに上げておいて、後で整理するというように。

それが雑誌などに連載ページを持っているグルメ・レポーターなら、「沖縄 ○○」などで検索すると、自分が忘れていたような沖縄に関するメモや写真なども、一斉にリストアップされてくるので、後は、編集作業さえすれば、記事をブログにアップできたりしてしまうのです。

街を歩いている状態で、半ば記事を半加工してしまうので、かなりの手間が省けるし、資料性の高い記事を書くことができるという点で、マスコミ関係者(新聞記者のスキルでは使いこなせないかも知れない)にとっては便利。

さらに、整理・編集は家に帰ってから、あるいはオフィスに戻ってから、出先の喫茶店などのお店で、車の中で、新幹線の中で…場所を選ばす、自分の時間が空いたとき自由にできるのです。

そして、記事を何本か書き溜めておいて、一定のインターバルを置いて時間予約投稿設定をしておけば、そのブロガーさんは、「常に読者と共にある」のです。

しかし、頭の中でデータを立体的に組み合わせ、編集する、というスキルを持っている人でなければ宝の持ち腐れなる可能性があります。

以上は、一般のブロガーさんにはなじみが薄いかもしれませんが、素晴らしいプログラムだと思います。

こうしたことをつないで、自分だけの「脱グーグル・ネット環境」を作ることが出来ます。
私は、まだ使っていませんが、これと似たようなことをブログの管理画面でやっています。無駄が作業が多いのですが。

あくまで、本人との相性の問題ですから、上に挙げた無料(有料のものもある)サービスを使ってみて、馴染むしかありません。

ただ、これらの独立系サービスも、今後、グーグルが買収しないとも限りません。それまでの暫定的措置かも。

下の囲みは、上の記事中の重要なキーワードである茶色の太字の部分を抜き出したものです。

1)グーグルが僕らに無料のサービスを提供しているコストは、実は外部化されている。
本当のお客さんは、実は僕らではなくて広告主である。僕らはその広告主に差し出されている。


2)実は僕らはグーグルのお客さんではない。
でも、そこをそう見せないところが、「外部性」の特徴。


3)グーグルに自分のプライバシーを裸にされても、結局、「今までどおりの生活で、いいんじゃないか、っていう結論」になりがち。

4)今回のグーグルの横暴によってアカウントを消す人たちが出てきただろうけど、それでもやっぱり、より多くの広告料が入ることを重視した。

5)Facebookは、特に、そのユーザーが政治的に偏向していないか、どんな宗教なのかを見ている。

6)お勧めの情報が自動的に出てくるが、個人の情報検索のパターンをちゃんと解析していて、それに見合ったニュースしか出ない。

7)グーグルが自動的に勧めてくる情報は、誰かが主観的に判断しているものではなく、データに裏付けられているから、たぶん正しい。

8)二個は生き残れなくて、二個目は一個目に買収される。最後は一個に集約される可能性が大。


浮かび上がってきたグーグルの問題点や、背景ですが、その答えは、「幽霊が仕掛けるステルス・マーケティングの中に事例付きで詳しく書かれてありますので、お読みください」で終わりなのですが、もう少し、解説を加えてみたいと思います。



1)グーグルが僕らに無料のサービスを提供しているコストは、実は外部化されている。
本当のお客さんは、実は僕らではなくて広告主である。僕らはその広告主に差し出されている。
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ひとことで言うと、「世界のグーグル・ユーザーは、一面ではグーグルに利用されてきた」のです。

グーグルが私たちに無料サービスを提供するためのコストは、実は、私たちが、とっくに支払っているのです。

グーグルの収益の多くを占めるAdWards広告や、Adsense広告、その他パナー広告、リッチコンテンツ広告などは、それを載せる媒体が必要です。

そして、その媒体の上に載せられているコンテンツが多くの人々の関心を引き付け魅了するものでなければなりません。

そんなウェフサイトや動画を、グーグルが作れるわけがありません。
それこそ何十億ページが必要なのですから。

私たちは、インターネット・ライフがいかに生活を変え、これまで視聴するだけだった立場の人々が情報発信者となって、多くのユーザーとネット上でつながることの素晴らしさを啓蒙されてきました。
それは、嘘ではありませんでした。

小学生から、高齢者まで、こぞって日記や趣味、評論のサイトを立ち上げました。
アクセスに敏感な人は、ランキング・サイトに、いくつも参加し、「ここをクリックしてね」などと、ランキング・サイトのバナーをクリックしてもらいます。

ランキングや拍手の数と、実質的なアクセス数は、かなりの開きがあり、ランキングが上位でも、アクセス・ランキングは、ずっと下位に甘んじている、というようなことが起こります。

それでも、人々は、そのサイトがランキング上位にあるので「信用できるサイト」である、と錯覚するのです。
ランキングに参加する、という本来的な意味は、ランキング・サイトからのバック・リンクを増やす、という意味と、ランキング・サイトからの流入を増やすという意味しかないのですが、ネットの構造を知らない人は錯覚させられるのです。

このように無料プログを開設した人は、やがて、少しでも多くの人に見てもらいたいと思うようになるので、自分で自分のサイトのプロモーション活動を行うのです。

そうして、あなたのサイトはネット広告代理店の目に留まります。広告媒体としての価値が出てきたのです。
「あなたのサイトは、素晴らしくコンテンツが充実しています。ぜひ広告を載せてください」と。

ここまでをグーグルができますか?
不可能です。

あなたのサイトは、広告的な価値をすでに持っているのです。
その価値は、あなたの貴重な時間と、あなただけが持っている独特の感性とセンス、記事を書くスキル、人的な情報収集ネットワーク、場合によっては他の有料サイトから得た情報の一部なども投入して生み出されたものなのです。

それをコストに換算すれば、数十万円、数百万円、いや数千万円に相当するでしょう。
グーグルは、あなたのサイトに広告を載せたいのです。

あなたは、グーグルが提供する無償のサービスを享受する権利を持っています。

しかし、グーグルは、あなたのサイトに乗り入れして「人の褌で相撲を取る」だけでなく、あなたの命に関わる個人情報、思考まで差し出せ、と言ってきているのです。

グーグルにとって、もっとも大切な顧客は私たちであるはずなのに、グーグルは、その顧客から、さらに人に知られたくないような情報までタダで差し出せ、といっているのです。

それはグーグルに広告を出してくれているクライアント(広告主)に差し出される情報です。
そしてクライアントは、より一層ターゲット・セグメントされたグーグル広告の予算を増やすのです。

これがネットにおける「コストの外部化」です。グーグルは、実はコストをユーザー負担させているのです。
まったくグーグルに収める税金のようです。

グーグルのコンテンツ・ネットワークでは、あなたの無料ブログの記事をグーグルのロボットがすべて読み取って、記事の内容を判断し、どの広告がもっとも費用対効果に優れているか瞬時に割り出して、テキスト広告などを勝手に貼り付けます。

経済の記事であれば、自分が意図していなくても、ネット証券の広告や、高額な投資セミナーの広告を掲出されます。
あなたが、それに不快感を覚えたとしても、その無料ブログ使っている限りは我慢しなければなりません。

無料ブログのサービス提供会社は、その広告料の一部を収入にしているからです。
ですから、FC2のような無料ブログ・サービス提供会社に対しても、あなたは、すでに“義理は果たしている“のです。

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動画も同様です。
動画のコンテンツに関連するリッチコンテンツ広告(ペットフード)が右上に表示されたり、一戸建て住宅の広告「ペットと住む家」のバナーが下からせり上がってきたりします。

この動画の制作者は、時間と手間をかけてつくった動画をアップし、それが広告媒体として機能しているのですから、youtubeに十分貢献しているのです。

3月1日からのグーグルのデータ結合によって、過去の閲覧履歴において、ペット関連のページ多かったり、メール交換においても、撮影を趣味とする人たちとの間で技術的なことについて情報交換していたり、あるいはグーグルの無料ブログ・サービス「blogger」を使って、自分の趣味のブログに、「デジタル・ムービーカメラでペットを上手に撮影する方法」なる記事を書いていて、その人がカカクコムなどでカメラの価格を調べたりしていれば、データ結合によって、「その人は近々、デジタル・ムービーカメラを購入する意思がある」と判断され、この動画を観たときには、カメラ関連の広告が表示されるのです。

同じ時間に同じyoutube動画を観ていても、その視聴者のイメージ・プロフィールによって別の広告が表示されているのです。

3月1日前に閲覧履歴などのログを消去した人のイメージ・プロフィールは、ぼんやりしているので、総花的にペット=室外犬=ワンちゃんの健康を考えたペットフード=ペットと暮らせる家、というように、動画の内容と直接関係のある最大公約数的な広告が表示されるのでしょう。

いずれにしても、最大の被害者は、肖像権も認められることなく、世界中の視聴者の前で、赤っ恥をかかされた、この二頭のワンちゃんたちです。

さらに相棒と連帯責任を取らされた無実のオチビさんにとっては災難でした。



2)実は僕らはグーグルのお客さんではない。
でも、そこをそう見せないところが、「外部性」の特徴。

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このように、ネット・ユーザーは、すでにグーグルに何らかの対価を支払っていることになるのですが、グーグルは、それを悟られないように次から次へと新しい無料サービスを提案します。

そのサービスを利用すればするほど、あなたの情報はグーグル側に渡り、その情報はグーグルの顧客である広告主(広告を出す企業)に対するサービス品質の向上に役立てられるのです。

この点において、グーグルの役割は、ネット・ユーザーである私たちを企業に釘付けにする橋渡しをしていることになるのです。



3)グーグルに自分のプライバシーを裸にされても、結局、「今までどおりの生活で、いいんじゃないか、っていう結論」になりがち。
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いわゆる「囲い込み戦略」と言われるもので、「ゆりかごから墓場まで」をグーグルのサービスで取り囲んでしまうのです。

脱グーグルを試みようとして、他のブラウザを使ったり、他のフリーメールを使ったりしても、互換性や汎用性の点でギクシャクしてくるので、そんなに苦労するなら、このままグーグル・アカウントを精一杯利用しよう、ということになってしまうのです。

その場合、もっとも功を奏するのが同調意識です。
「自分ひとりになど、グーグルは関心を持たないさ。それは、俺じゃなく、アイツだろう」と。

しかし、数億人、数十億人、数百億人いようが、データ統合によって、特定の個人にロックオンして、24時間、一年中、あなたを追跡することなど朝飯前なのです。
「それは、俺じゃなく、アイツだろう」ではなく、「それは、俺であり、アイツである」なのです。

私たち、いや世界中の人々がグーグル奴隷になるかどうかの分岐点に立っているのです。



4)今回のグーグルの横暴によってアカウントを消す人たちが出てきただろうけど、それでもやっぱり、より多くの広告料が入ることを重視した。
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グーグルのデータ結合をリアルの世界に置き換えてみると、それは、まるであなたに影のように寄り添い、人と会っているときは、同じテーブルについて何を話したか事細かにメモし、本や雑誌を読んでいれば、横からどんな記事を読んでいるのか覗き見し、はたまた寝言までメモされているようなものです。

そこまでグーグルは、あなたの思想や行動を把握できる、ということです。

それは、あなたが次にどんな行動を起こすのか予想し、先回りして必要だと思われるものを黙って差し出すためにやっている、とグーグルは言うのです。

「あなたのためだから」というCMがありましたが、まさにそれです。

こうした不気味さを嫌って、少なからず脱グーグルを決めた人が出たことでしょうけれど、グーグルにとっては痛くも痒くもないはずです。

特定の個人の全体像やディテールをセンシングすることによって、広告を出す側は、まさしく“ジャストミート”の広告を打つことができるので、広告効果は上がるはずです。

広告の受け手となるネット・ユーザーの数が少しぐらい減っても、一人当たりのクリック数が上がればグーグルの収益は伸びるのですから。

今まで書いてきた1)4)のことは、実はマーケティングの世界では目新しい手法ではなく、ごくごく基本的なセオリーに過ぎません。グーグルが特に優れているわけではないのです。

問題は、なぜグーグルが、わずか数年の間に、ここまで急成長したかと、ということと、この1年以内にさまざまな不祥事が発覚しながら、企業イメージの回復を図るどころか、ますます、データ結合などという暴挙を繰り返すのか、ということです。

明らかに別の目的があって、そのためにCIAとワシントンの道具になったのだと思います。



5)フェイスブックは、特に、そのユーザーが政治的に偏向していないか、どんな宗教なのかを見ている。-------------------------------------------------

非常に不気味なのがフェイスブックです。
同調性バイアスを、もっとも巧みに利用しているSNSだと思います。

米軍がAI(人工知能)を使って、大量のアカウントを作り出し、架空の人格をフェイスプック上に解き放っている、という情報があるのですが、ソースが信頼性の高いものであるだけに信憑性は高いものと思います。

Facebook Used Artificial Intelligence on Me
(フェイスブックは人工知能を使っている)
ネット上の「友達」は、米軍かも知れない・・ ?!

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商品の口コミランキング・サイトでは、その商品の高評価レビューが突然、増えたりする現象が見られます。
Amazonでも、「魔術を使って金持ちになろう」という類の本が出ると、一気にそうしたレビューが付きます。
これなどは、出版社が「さくら請負会社」に依頼して、ちょうちんコメントを投稿させているのですが、私たちも目がこなれてきたのか、そうそう騙されなくなってきました。

もし、ある商品の「さくら工作員」たちが、実際の商品性能以上に良いと錯覚させるような投稿を組織的に行い、競合する企業に販売機会の損失を与えた場合、訴訟沙汰に発展すれば、今まで以上に重大なことになるかも知れません。

その商品口コミサイトのメールフォームにグーグルのGmailが使われていた場合、非常に悪質な場合は、グーグルにログの開示を請求できるからです。
また、グーグルも、新プライバシー・ポリシーの文言の中で、「グーグルは各国政府の求めに応じて、個人のログ情報を提供している」と明示しています。

今までは、訴訟案件の対象になっている事案だけを問題視されていたのですが、グーグルのデータ統合によって、他の企業へのネガティブ・キャンペーンも、その「さくら工作員」が請け負っていたことが簡単に追跡できるのです。

こうした“余罪”が、データの紐付きによって、ぞろぞろ出てくる可能性があります。

具体的には、こういう美容整形外科の口コミサイトに、ある企業から金で請け負った組織的なグループが、特定の整形外科に利益誘導するような書き込みを大量に行った場合は、刑事扱いになるでしょう。

しかし、こうした稚拙な「やらせ」などは、まだ可愛いものです。

フェイスブックの中には、上に挙げたように米軍によって大量に作られた架空アカウントが、あるキャラクター演じて、自分を語り、人生の豊富を述べ、抗議運動に賛同したりしているというのです。
そして、あなたは、コンピュータが作った架空の人格と交流しているかも知れないのです。

フェイスブックは、「全世界にフェイスブック・ユーザーは8億人いる」と公式に発表しているのですが、私は、これはマスコミの世界で悪しき慣習になっている「公称部数」と同じだと思います。

実質は、その半分もいれば、いいほうだと。さらに実際にフェイスブックを利用しているのは、その何分の1程度かも知れないと思っています。

「大勢の人たちが実名でフェイスブックを使っている?」。
原則実名のフェイスブックが健全なメディアであるなどと誰が宣伝しているのでしょう。
こんな危険なSNSは他にはないと考えています。

冷静になって、ちょっと考えてみてください。



6)お勧めの情報が自動的に出てくるが、個人の情報検索のパターンをちゃんと解析していて、それに見合ったニュースしか出ない。
-------------------------------------------------
新聞社のサイトには、記事の下に、「関連記事」のリンクが貼られています。
個人ブログでも、そのようになっています。

たとえば、その新聞サイトが、保険金詐欺の事件を報じていたとします。
これが、グーグルのデータ統合によって、「皆さんは、こんな記事も同時に読んでいます」とポップアップ広告や、そうした関連記事へのリンクが出てくるのです。

そして保険の記事に誘導され、また、その保険関連の記事には、同じようにグーグルが待ち構えていて、「こちらもお勧めです」と延々と続くのです。

いちばん恐ろしいことは、最初の保険金詐欺事件の記事を読んだ人が、自分の頭の中に浮かんできたキーワードで、関連記事を探すのではなく、グーグルお勧めの記事に誘導されてしまうことです。

その結果、あなたは、まったく違った結論に導かれてしまうかも知れないのです。

グーグルが、あなたにリコメンドしてくる基になるデータは、あなた自身がアウトプットしたものに過ぎません。
この円から外に出ない限り、あなたは堂々巡りをしてしまうのです。

それこそ、宮台氏が言ったコクーニング(繭ごもり)の世界の虜です。



7)グーグルが自動的に勧めてくる情報は、誰かが主観的に判断しているものではなく、データに裏付けられているから、たぶん正しい。
-------------------------------------------------

6)
に書いたように、確かに「正しい」のです。

しかし、それは、あなたが過去にアウトプットした情報をグーグルのロボットが解析した答えが「正しい」という意味以外の何者でもないのです。

この「グーグルの法則」に当てはまる人々が社会を形成しているマジョリティです。
しかし、社会を創造的に発展させていくのはマジョリティでないことは歴史が証明しています。

時代に対して鋭い批判精神を持ち、強烈なクリエイティブ・マインドを持っている一握りの人々が時代を推し進めていくのです。

コクーニングの世界に嵌ってしまうマジョリティは、sheepleにされた上に頑丈な有刺鉄線で囲まれたグーグルの世界の住人に甘んじてしまうのではないかと心配になってきます。



8)二個は生き残れなくて、二個目は一個目に買収される。最後は一個に集約される可能性が大。-------------------------------------------------

今後、グーグル1社で全世界を席巻することは無理でしょうから、提携、資本参加、買収による子会社化を活発に進めていくでしょう。

グーグル陣営と完全にoffで、安心して使っていたネット無料サービスが、いつも間にかグーグルに買収されていて、自分の預けたデータが、すべてグーグルに流れてデータ結合されていた、ということが起きるでしょう。

そのときにはグーグルという社名ではなく、ひとつのコングロマリットになっているかもしれません。
いずれにしても、「一つ」に集約されていくと思います。

これがジョージ・オーウェルの世界のBIG BROTHER。



なぜ、EUのようにグーグルに対して、「ふざけんなよ!」と怒らないのか。「コストの外部化」を負担しているユーザーひとりひとりにはその権利があるのに

「国家が「悪」でありうるのに対して、一私企業が悪である可能性が少ない、というように、なぜ人々は判断するのか」。
宮台氏の疑問です。

しかし、これはそうではなく、グーグルに限ったことかもしれません。

アフラック、顧客情報2555人分が流出 社員のメール誤送信で
こうした企業の不手際になる顧客の個人情報漏出事件は、日常茶飯です。

企業の個人データ漏出については、国会でも取り上げられるほど大騒ぎするのに、今回のグーグルの新ポリシーについては、どの議員も沈黙しています。

彼らは理解ができていないのでしょうか。

データ統合によって、もっとも脅威に晒されることになるのは国会議員であるのに、危ないキーワードが含まれた文言をフェイスブックに上げたり、twitterに熱中しすぎで予算委員会に遅刻したり、いったい国会議員の頭の中はどうなっているのか理解に苦しむのです。

彼らの思考は、すべて読み取られているというのに。

総務省と経済産業省が、グーグルに対して注意喚起を行いました。
その内容は、「法令遵守やユーザーに対する分かりやすい説明が重要だとする文書を送付した」だけというのですから驚きです。

彼らは人権に関わる重大事なのに、なぜ法的に精査しないのでしょうか。

Gmailを使うと、グーグルのクローラーがメールの文面をクロールするだけでなく、誰に宛てたメールなのか、その相手先は、いったいどんな人間なのか、どんな政治信条や宗教観を持っているかまで把握できるのです。

郵便ポストに集荷に来た郵便局員が、勝手に封書を開けて人の手紙を読んだ場合は刑事罰に問われるのに、これでは、グーグル様は特別です、どうぞご自由に読んでください、言っているようなものです。

なぜ、人々はグーグルに対して、「ふざけんなよ!」と怒らないのでしょうか。

「コストの外部化」でも説明したように、グーグル・ユーザーは、過払いほどのコストを前払いで支払っているのです。
なぜ、自分の身の安全を守るための最低限の権利さえ主張しないのでしょうか。いったい何を恐れているのでしょうか。

ここにも日本とEUとの温度差を感じてしまうのです。
もしかしたら、日本人はすでにsheepleになっているのかもしれません。

日本人は、あまりにも臆病です。



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