
数十年前からあるワシントンによる「大中東アジェンダ」の青図
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この記事は9月10日、配信済です。

ウィキリークスが「米国-NATO」の特殊部隊が反政府軍の「ならず者」たちを訓練し、アサド暗殺を企てていたこと公開
2012年3月、ウィキリークスのサイトで公開された文書によれば、「シリア国内で、アサドの政府の打倒を目的とした米国-NATO連合による隠密作戦が展開されている」ということです。
ウィキリークスは、米国に拠点を置く情報会社『ストラトフォー』で働くアナリストからの極秘電子メールを入手、これを公開しました。
それによれば、2011年12月に、フランス、英国からやってきたNATOの事務官数人とともに、ペンタゴンで開かれた会合に自分も参加したということです。
※ストラトフォー(STRATFOR)は、CIA出身者などが極秘のネットワークを通じて情報収集を行っている民間企業。「影のCIA」と言われているが、一般人でも登録すれば、記事を読むことができる。
登録会員には企業経営者、投資家などの会員が多いという。
登録会員には企業経営者、投資家などの会員が多いという。
そのアナリストの電子メールには、「米国-NATO連合軍の部隊が、すでにシリアに入り、武装したならず者たちを訓練している」ことが記されています。
SOF(特殊作戦)チーム(おそらく、英国、フランス、ヨルダンおよびトルコからのやってきた戦争のプロの混成チーム)は、すでにシリア国内に入っており、情報収集活動と、シリア反政府軍の訓練に集中してとりかかっている、とそのアナリストのメールに書かれています。
「これは、シリア政府打倒のために、ゲリラ攻撃(つまり暗殺作戦のこと)が行われることを意味している」と、そのストラトフォーのアナリストは言います。確か、西側の同盟国の軍は、シリア国内には兵力を展開しないと言ったていたはずだが、これはどういうことなのだろう。
(Another World Is Possible 2012年3月7日)
要するには、今回のシリアでの化学兵器大量虐殺は、中東大戦を起こすための最後の切り札だったということです。
このウィキリークスが公開したストラトフォーのアナリストのメールは、2011年の段階でアサド大統領を含むシリアの閣僚の暗殺計画があった、と暴露しているのです。
この作戦が成功していれば、化学兵器テロなどという偽旗作戦は必要なかったのです。
イスラエルは、度重なる西側の挑発にシリア政府が乗ってこないので、今度はイスラエルを使って、複数回のロケット弾による攻撃を行ったのです。それでもシリアは暴発しなかったので、とうとう禁じ手の毒ガスを使った市民大量虐殺を実行して、アサドの仕業に見せかけようとしたものの、次々と情報が漏れてしまって、自滅してしまったのです。
中東問題は、日本の経済崩壊に直結している重大な問題であるのもかかわらず、日本人が敬遠しがちになるのは、シーア派とかスンニ派とか、ヒズボラとか、何十ものイデオロギーの違う部族と、小国家と同等の力を持つ派閥勢力が入り組んでいて、紛争の中心的存在が見えないためです。
本当は、部族や宗教的イデオロギーの違いなどが問題ではなく、米国-NATO軍の特殊部隊(これも、実はボストン・マラソン爆破テロのときに明らかになったクラフトインターナショナルのような民間の戦争請負会社がたくさんある)と、中東の国民に人気のある「独裁的政権」、この二つの間の対立しかないのです。
非常にシンプルです。
エジプトのムバラク政権は、米国の言いなりになることを誓約して誕生した政権(日本の吉田内閣のように)でしたが、イランの核開発問題について、ワシントンに逆らったために抹消されました。
リビア、シリアの場合は、西側から見れば「独裁」ですが、国内から見れば、そうとは言えず、それなりに秩序を保ちながら、文化的な国民生活が約束されていたのです。
そうした、国民に人気のある「(西側から見れば)独裁政権」がある限り、西側の自由にすることができないので、さまざまな難癖をつけ、いいかがりをつけて国際的なネガティブ・キャンペーンを展開してきたのです。
まったく悪魔のような連中です。
そこで「国民主権」「主権在民」という嘘の謳い文句が詰まった「自由主義」「民主主義」という爆弾を落として、あたかも国民による国づくりができるかのような錯覚を与えながら、ワシントンは、チュニジアから始まった中東民主化ドミノを起こしてきました。

しかし、実は、その裏側で西側の代理人であるエコノミック・ヒットマンが乗り込んでいって、さまざまな要求をつきつけ(たとえば、麻生太郎が「我が国の水道事業は、すべて民営化します」と議会に諮ることもしないで勝手に言ってしまったように)、国の公共財産をただ同然で西側のハゲタカ連中に献上するのです。まったく、どこまでクズなんだか。
(民営化されて水道水の中に、フッ化物を入れられたくない人は、こちらもお読みください。これーは、水面下で着々と、しかも「ナチスが政権を取った手法」によって進められているのです)
そのとき、札束が飛び交い、ときには暗殺をほのめかす脅迫によって、その国のトップを自由自在に操ってしまうのです。従わないトップには、ジャッカル(プロの暗殺者)が送り込まれます。新聞には、「大統領急死 病名は明かされず」の短い見出しが出ます。
こうして、見かけ上は民主的な国政が実行されるようになると、次は世界支配層の資本が入った中央銀行が創設されて、その国の経済を完全に乗っ取ってしまうのです。
この時点で、その国は国民のものではなく、ロスチャイルド金融帝国のような国際銀行家グループの「私物」となるのです。ちょうど日本のように。(日本は日銀によって、そのようになってしまった)
しかし、もっと不幸なことは、その国の国民が、100%奴隷になっていることに気がつかないことなのです。
今まではこうした西側による「ステルス植民地戦略」が成功してきましたが、今回は、KGB出身のプーチンに見破られて、一気に形勢逆転。
プーチンがシリア政府に、「米国の罠にはまるな」と警告。シリア外相がプーチンの提案を受け入れて、「国連や関係国の代表への兵器貯蔵場所の開示や生産の停止、関連施設の公開に応じる用意がある」と表明したのです。
もし、米国-NATOがシリア国内を調べて上げても、イラクのときと同じように何も発見されなければ、国際世論は、180°向きが変わって、米国-NATO連合各国のギャング団(オバマやキャメロン、オランドや安倍晋三)への攻撃に転じるでしょう。
シリア、ロシア、イラン(そして、はるか後方から中国も小さな声をあげて)の、「シリア国内を全部、好きなように捜索していいから、証拠を挙げてごらん」という逆恫喝に、次の手を考えているオバマ政権の混乱した様子が見えてきます。
もっとも、オバマをシリア攻撃に駆り立てているのは軍産複合体への利益誘導組織に成り下がってしまったペンタゴンですから、オバマの本音とすれば「延期したい」か「攻撃はしたくない」でしょうから、プーチンの采配を逆に歓迎しているはずです。
これはこれで、頭のいいやり方です。
というのは、ボストン・マラソン爆破テロのときにオバマに数回、脅迫状が送られたように、今回もオバマの家族が狙われているということですから、オバマはいくらでも「ホレ見たことか、シリアとは骨の髄までテロ国家じゃないか」と、西側のプロパガンダを最大限、利用するチャンスだったのですが、それをしなかったのはオバマ政権の本心が別なところにあることを示しています。
オバマ政権は、(ケリー国務長官も、ヘーゲル国防長官も)、どうも米国の軍産複合体のコントロールができなくなっているようです。それは、元アメリカ国家安全保障補佐官で、オバマ政権の指南役であるズビグニュー・ブレジンスキーの発言で分かります。
彼は、メディアのインタビューで、こう言いました。
「シリアで起きている紛争はサウジアラビア、カタール、それにその両国の欧米の同盟諸国によって工作されたものである」。
NWOを推進している本人の証言なのですから、ウィキリークスの暴露より数百倍の威力があります。
ブレジンスキーは、「シリア攻撃の後、いったいどうするんだ。復興計画はあるのか、利益配分は決まっているのか」と言っているのです。
イラク戦争に米国が突入するときは、破壊した後で、イラクを復興させるための計画が緻密に練られていました。
ブッシュ政権がイラクに本格的な攻撃を仕掛ける前に、ハリバートンの関連会社のCEOであったディック・チェイニーを国防長官に起用して(チェイニーのほうから、ブッシュに「私を国防長官に任命してほしい」と言った)、攻撃が終わった後での「利益配分」まで、きっちり決めていたのです。ハリバートンはイラク戦争のおかげで莫大な利益を上げました。
ブレジンスキーは、「鼻息荒い軍産複合体の甘い計画に乗るな」と釘を刺したのです。
「シリアはイラクと違って、中東とアジアの地政学的な交差点に位置する重要なポイントだ。天然ガスをはじめとするロシアのエネルギー資源の利権も絡んでいる。包括的な戦略が固まっていないうちにシリア攻撃を実行すれば、制御できない事態になる」と。
しかし、ブレジンスキーは、「シリア攻撃をするな」とは言っていないのです。時期尚早だとだけ言っているのです。
実は、このワシントンの「中東の包括的戦略」こそ「大中東アジェンダ」と言われるもので、数十年前からワシントンとランド研究所が中心となって緻密に練られたものなのです。
だから、中東大戦の計画は、オバマがどうであろうと、まったく微動だにしないのです。
それが、シリア攻撃が第三次世界大戦への引き金を引く理由です。
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