
3歳のシリア難民の男の子、アイラン・クルディちゃんと、5歳の兄のガリプちゃん。二人とも死んだ。母親も死んだ。父親だけが生き残った。
今、西側メディアのいっせい報道に世界中が揺れている。
果たして、この写真は、この後、世界に何をもたらすのか・・・いや、「それ」は、すでに始まっている。
(メルマガ第123号の記事のうちの一つです。以下、要点のみ)
イスラムの難民を生み出している当事者が人道支援を押しつける目的
欧米のメディアは、いっせいにアイランちゃんの「死」の背景にあることを臭わせるような記事を書きたてています。
それは、「この悲惨な難民を生み出した元凶は誰だ!」ということです。
中でも、ウォールストリートジャーナルの煽り方は、「素人か」と思わせるくらい初歩的です。
わざわざ英字紙以外のヨーロッパのメディアの見出しを組み合わせて、いかにも、この怒りが世界規模で大きなうねりを形成しているかのような書き方だからです。
・・・2014年における日本への難民申請者数は5000人(前年より1740人増加)に上ったにもかかわらず、難民として認定したのは、たったの11人・・・
いつものように、こうした安易な論調が幅を利かすのは、平和ボケの国・ニッポンならではのことです。ひどく単純な思考です。
ここで、早速出てきたのは、G7諸国の難民受け入れ状況です。

この意図的な比較を、洗脳が厳しい欧米の人々は、「日本の難民受け入れ数が圧倒時に少ないのは、戦禍から遠ざかろう」という日本のささやかな平和主義の表れとは観ないでしょう。
彼らは、「好戦的」という物差しで見れば、依然として、西洋の人々はオツムが貧弱な人々です。
・・・報道されていませんが、ネタニヤフはもう終わりです。彼は、まもなく排除されるでしょう。ネタニヤフを戦争犯罪人として裁こうという大きなうねりが止まりません。
もっとも、ローマ教皇の国連での演説が迫っていてるので、「しばらくの間は、イスラエルを黙らせよう」という計画で動いているに過ぎないのですが、それでも、ネタニヤフの残虐な顔をしばらく見ないで済むだけで、多少は心が平和になります。
・・・日本の難民受け入れ問題ですが、ISISによって日本人の人質が斬首されたニュースが流されると同時に、「イスラム教徒は残酷で恐ろしい」と、ネット上で日本国内にいるムスリムを排斥し ようという動きが出るような国では、仮にシリアからの難民を受け入れたとしても、かえって彼らが不幸になるだけでしょう。日本は中東からの難民を受け入れるべきではありません。
日本がやるべきことは、「イスラエルとは、同盟を白紙撤回する!」。その代わり「地元が起こしたことは、地元で対処せよ」と堂々と当事者たちに苦言を呈すことです。
さて、欧米メディアが「人道支援」を押し付けている間に、何が起こったのか。
まず、今までISIS掃討には及び腰だったフランスのオランド大統領が、「難民が大量発生するのは、シリアのアサド政権が和平への障害になっていることが原因」だから、「シリア領内のイスラム国を空爆する」と表明。
9月8日のブルームバーグの記事です。
もう一度読んでください。意味が通じますか? それとも、オランドという男は精神分裂症なのでしょうか。
英国のキャメロン首相も、「あくまで自衛行為」としながらも、無人機を使ってシリアを初爆撃し、ISISに参加する英国人戦闘員2人を殺害したこと明らかにしました。
9月8日のロイターの記事です。
もう一度読んでください。意味が通じますか? それとも、キャメロンという男は精神分裂症なのでしょうか。
世界は、こうした記事を読んでも、何も「おかしい」と思わないのです。
ドイツには今年だけで約80万人の難民らが到着する見通しです。ドイツのメルケル首相は難民の受け入れにもっとも寛容です。
それに後押しされたように(装いながら)、フランスのオランド大統領は3万人のシリア難民を。英国のキャメロン首相は今後5年間で最大2万人のシリア難民の受け入れを表明しました。
キャメロンの芝居ががった苦悶の表情をよく観察してください。小心者のオランドの定まらない目線を見てください。
特にキャメロンは、「今後5年間で」と言いました。
少なくとも、キャメロンは、「シリアの悲劇はすぐに終わらない。それどころか、ここからハルマゲドンに入っていく」かのようなコメントを出しているのです。
・・・もちろん、犯人がISISでなくとも、「ISISの仕業である」とするために、シリア難民とともにISISの戦闘員も、輸入しようとしているのです。
そして、それは、やがて起こるかもしれない世界最大の軍事大国・アメリカによるシリア空爆に正当性を与えるものになるでしょう。
そもそも父親のアブドラは、本当に難民船に乗っていたのか
まず、世界中の人々に衝撃を与えた(砂浜に顔をうずめている)3歳のシリア難民の男の子の本当の名前は、アイラン・クルディーではなく、アラン・シュヌ(Alan Shenu)であるところから始めましょう。

この3歳のアラン・シュヌは、ヨーロッパかカナダでより良い生活をするために母親のレーアン(Rehan)と5才の兄ガリプ(Galip)とともに、北シリアのコバーニからギリシャに渡ろうと難民船に乗り込みました。しかし、不幸にも荒波を受けてエーゲ海で3人とも溺死しました。
ギリシャの島は目と鼻の先でした。
アルジャジーラ・アメリカによると、このとき、トルコ当局が、この男の子の名前を、アイラン・クルディー(Aylan Kurdi)、または、「クルド人のアイラン(Aylan the Kurd)」と報告書に記入したことから、間違った名前で報道されたのです。
これは、アル・ジャジーラだけでなく、数十の中堅メディアの報道で明らかになっています。Rightwikiには、9月2日の時点で、すでに「アイラン・クルディーではなく、アラン・シュヌである」と詳述されているのに、欧米メディアは、未だに訂正していないようです。
以下は、VOTE NOWの記事を元にしたものですが、他の真相追及メディアも同様のことを書いています。
ですから、この二人の男の子の父親の名前も、アブドラ・クルディー(Abdullah Kurdi)ではなく、アブドラ・シュヌ(Abdullah Shenu)ということになります。
父親のアブドラは、彼の故郷、コバーニでの戦闘が激化する一方なので、見切りをつけてシリアから逃げてきたと言っています。

確かに、コバーニでは中東の過激派組織・ISIS(イスラム国)とクルド人武装勢力との間で激しい戦闘が数ヵ月間にわたって続いています。
しかし、英紙ガーディアンの記事によると、彼らは3年間、トルコに住んでいたということです。それは、コバーニでの戦闘が始まるずっと前、ISISが実在するようになるずっと前のことです。
そうなると、イラクの首都・ダマスカスでの戦闘が始まる前ということになります。
それのに、なぜ、わざわざ危険なシリアに移り住んだのか、という謎が浮かんできます。
それは、この後に出て来るキーナン・ラマーニというシリア在住の謎のブロガーの記事に書かれてあります。
「父親のアブドラ・クルディは、シリアの首都ダマスカスで空軍の諜報活動に就いていたため、5ヵ月の間、拘留されてしまった。 拘留されている間、彼は拷問を受け、そのときに彼の歯が抜かれた」・・・とのこと。アブドラは秘密情報活動を行うためシリアに渡った、ということになります。
ただし、キーナン・ラマーニの書いていることが事実であるかどうかは確認が取れていません。
トルコにいる間、アブドラ一家がトルコで借りていたアパートの家賃は、カナダにいる妹が支払っていたようです。
その後、シリアに渡って暮らしていたものの、常に危急の事態に置かれていたので、それに備えて4400ドル以上の現金を持っていたようです。
注目すべきことは、アブドラが、シリアを脱出した動機と目的について、彼が語っている内容と、実際に起こったこととは、ひどく矛盾があることです。
別の話では、彼らはスウェーデンに向かっていたことになっているのです。
彼らは、本当にギリシャに渡る難民船に乗っていたのだろうか、と疑問符の付くような書き方をしているのです。
その他に伝わって来る話では、シリアを離れてカナダに向かおうとしたことがあるとも言われています。父親のアブドラは、かつてカナダに亡命申請を行っていますが、カナダ政府はそれを拒否したという事実が出てきています。
彼の妹は、兄アブドラがカナダで歯を治してもらおうとしていたと話しています。
アブドラが、いったいどんな人間なのかは、妻と子供が溺死した悲劇的な船旅が、それを物語っています。
難民船が転覆したとき、本当に彼は妻子といっしょだったのでしょうか?
例えば、彼は、「妻と子供たちが自分の目の前で溺れていくのを見た」と英国メディアのデイリー・メールの取材で話しています。
しかし、その後の説明では、「私は、海岸で妻と子供を探したが見つけることはできなかった。私は、てっきり彼らが怖がってボドゥラム(Bodrum)に戻ったと思った」と話しているのです。
胡散臭いアブドラの証言を擁護する不思議なネット住民
メディアによって、違う証言をしている父アブドラですが、カナダに住んでいるアブドラの妹・ティマ・クルディー(Tima Kurdi:妹の苗字もシュヌであるかは不明)は、こんなことをメディアの取材に対して言っています。

「兄は、歯の治療をカナダで受けるため、あえて家族も危険にさらしてしまったのです」・・・
ええっ!
彼女の兄の家族は、歯の治療のために一家そろってカナダに行こうとしていたというのです。
さすがに、この妹の愚にもつかない話は、「クルディ一(シュヌ)家がシリア紛争の悲劇の犠牲者であった」という路線で取材しているメディアとしては受け入れ難いものだったのでしょう、取り上げられることはありませんでした。
「この一家、胡散臭いんだよね」・・・人々が、ソーシャルメディアで、これを指摘し始めたとき、メディアは「“世界を変えた”非常に影響力を持った写真」という評判が崩れ去ってしまうのではないかと恐れたのです。
しかし、驚いたことに、間髪おかず都合の良い解釈が出てきたのです。
クルディ(シュヌ)ー家の悲劇の兄と妹の「とってつけたような矛盾だらけの話」に侮蔑のまなざしを送るような人々に対して、「右翼の過激派」だ、というレッテルを貼る人たちがネット上に現れたのです。
この人たちはまた、「アブドラの歯がすべて失われたのは、アサド政権から受けた拷問のせいだ」と主張し始めたのです。
こうした話は、ミームによって再び火が点き、またたく間に広がっていきました。
そのミームは、シリアのブロガー、キーナン・ラーマニ(Kenan Rahmani)から始まったようです。
キーナン・ラーマニという謎の人物は、こんなことを書き込んで、アブドラを悲劇の主人公に仕立て上げ、結局、カナダ政府もアメリカ政府もシリア難民に救済の手を差し伸べるべきだ、と控えめに主張しているのです。
この書き込みは、お涙頂戴の自叙伝に飢えている西側のマスコミのレポーターの心を捕えました。
ダマスカスの得体の知れないブロガーによる、このバック・ストーリーをマスコミは信じたのです。
偽装の痕が見られる男の子の画像
男の子の写真には、少なくとも、巧妙に“管理されている”ような痕が見えます。
「ムスリム・イシュー」というイスラム圏で起こった出来事を中心に扱っているサイトによれば、「父親の話は矛盾だらけで、クルディー(シュヌ)の家族は、トルコに家賃を支払う必要のない住居を持っていた」ということです。
また、
「この3歳の男の子、アラン・シュヌの溺死体は、荒波にもまれたにしては着衣も乱れておらず、靴も脱げていない。さらに男の子の顔には赤みさえ残っている。
手足も、まっすぐ伸びていて、まるで生きているかのような姿勢で海岸に打ち上げられているのは、いったいどうやって説明したらいいのか。
どうしても何時間も漂流していたとは考えられない」・・・と訝しがっているのです。
この5年、10年と、レスボスからランペズーザまでの浜には、地中海の波に洗われて溺死した数百人の子供が打ち上げられているのです。
しかし、すべて、メディアにことごとく無視され続けてきたのです。
なぜ、この男の子に限って? そして、なぜ、今?
・・・2015年3月26日時点のシリア難民の国連データによると、シリアの人口のほぼ半数が、故郷を去ることを余儀なくされているということです。
650万人が国内難民で、約400 万人がすでに出国しています。
シリア難民は、トルコに170万人、レバノンに120万人(レバノンの人口は450万人)、ヨルダンに60万人、イラクとエジプトにそれぞれ20万人います。
シリアの人口は、空洞化しているのです。
なぜ、これほどひどい人口の移動が起こっていのでしょう。その答えは、すでにこの記事に書かれてあります。
米国の軍事攻撃の目的は、シリア国内、シリア国境付近で、いまだに活動しているテロリスト軍団を支持しながら、シリア政府の能力を退化させることです。
それは、CIAが資金と武器を提供して育成したISISによって、ほぼ達成されました。
米国、イスラエル、サウジアラビアは、彼らが武器を与え、より過激化させた派閥の流れを解き放つとき、残虐行為、大量虐殺、国民の大量移動が奔流のようにほとばしり、シリアだけでなく、はるかに広い地域を地政学的に分割してしまうことを十分知っているはずです。
地域を計画的に不安定にしようという目的は、レバノン、シリア、イラン、イラク(そしてサウジアラビア、カタール、ヨルダンさえ)の弱体化です。
・・・「ISISを跡形もなく消し去ってくれる国はどこだ」・・・それはアメリカ以外にない!
ここで、再び思い出してください。
・・・そのとき、戦う相手は、ロシアと中国の連合です。それは、まさしく、このことでしょう。
このままでは、アランちゃんが、あまりにも不憫でしょう。
古くは、アンネ・フランク(実在はしたが、アウシュビッツには入っていない)から始まって、クウェート駐米大使であったサウード・アン=ナーセル・アッ=サバーハの娘(クウェートに侵攻したイラク軍の蛮行を告発したが、実はアメリカにイラク侵攻を踏み切らせるために演出家が指導した偽証だった)、中東民主化ドミノの発端となったジャスミン革命(チュニジア民主化革命)に火を焚き付けた26歳の露天商の焼身自殺、警察に拷問を受けて殺害された28歳のインテリ・エジプト青年のカレド・サエドの死、20人の小学生と6人の学校関係者の命が絶たれたサンディー・フック小学校銃乱射事件・・・
グローバリストが世界の奴隷化支配を進めるために、いったい、どれくらいの子供や若者の命がもてあそばれてきたのか。
これらの犠牲者は、悲劇の象徴(シンボリズム)として、人々を鼓舞して闘争や戦争に突き進ませるために使われてきたのです。
世界は、いったい何度騙されれば気が済むのでしょう
そうです!
広告代理店が企画を請負い、宣伝プランをメディアに橋渡しすることによって、大々的なプロパガンダが展開されたのです。
それは、世界が、あまりにも無知で鈍感で怠惰だから引き起こされてきたことなのです。
私たちの無関心が戦争によって、こうした罪のない子供たちを殺し、そして、今度は私たち自身が安保法制の延長上にある経済的徴兵制によって戦地に飛ばされ、人を殺すことを強制されるのです。
グローバリストたちは、もぬけの殻同然になった、このシリアで、いったい何を起こそうとしているのでしょう・・・
このシリアの3歳の男の子、アランちゃんの「死」も、同じように第三次世界大戦を引き起こすのに利用されていることは状況を見れば明白です。
この子の死を呆然と悼む前に、まずは、あなた自身がこのことに気づくことが、アランちゃんの本当の弔いになるはずです。
嘘の涙は、そろそろ止めにしなければならないでしょう。
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