福島第一原発の3号機の制御室に通電しました。
4号機にも電源ケーブルが接続されました。
これで、1~6号機すべてに電源が確保されました。
今後は、制御室のダメージの程度を調査し、補修を行なって、いよいよ冷却装置の稼動か、という段階に入ります。
命がけの危険な作業に志願してくださった東京消防庁のハイパー・レスキュー隊のみなさん、「Fukusima50」のみなさんに深く感謝いたします。
まだまだ予断は許さない状況とはいえ、精神的に「一息」つけることは何よりありがたいことです。
さて、計画停電が今年いっぱい、悪くすれば、来年まで持ち越すかもしれないことが、はっきりしました。
そして、さらには、来夏も…。
当初(13日の時点)の東電の発表では、「計画停電は4月いっぱい」ということでした。
被災者の方たちの避難生活は長期化することが確定的となりました。
物資については、ボランティアの人たちの活動が行なえるようになったことで改善されつつあるようです。
知り合いなども、方々からかき集めて、段ボール箱何十箱と東北に送り届けているようです。独自のルートを通じて、被災地に届くよう手配した、ということです。
とはいうものの、やはり、健康状態の悪化が懸念されます。
夏場、計画停電によってエアコンが使用できない事態となった場合、持ちこたえられるのでしょうか。先のことですが、新たな心配が出てきました。
被災しなかった人たちも、去年の猛暑の記憶をたどれってみれば、同じような心配が出てきました。
福島原発が、今後、安定に向かえばいいのですが、万一、事態が悪化した場合、長期にわたって放射性物質の飛散を監視しなければならなくなります。
政府、専門家たちは、「その場合、窓にガムテープで目張りをし、換気扇もふさいで家の中にいれば大丈夫」とお気楽です。
夏場、エアコンを止めて、喚起もせずに、家の中にいたら脱水状態になってしまうでしょう。人によっては、生命に危険が及ぶかもしれません。
また、千葉・茨城方面の震源が活発なようです。地震が終息に向かっている、と政府も、どの専門家も発表していません。
そんなとき、放射性物質に被曝することを恐れて、外にも出ることができないのであれば、阿鼻叫喚の地獄です。
まして、雨の場合には、なおさらです。
ということで、大地震が再び襲ってきた場合には、「心置きなく」外に飛び出ることができるよう、自分の被曝量を計算しておいて、どこまでなら、後々の人生において放射線被害の見えない恐怖に怯えることなく生活できるのか、一応の目安を知っておくことは精神衛生上、必要なことです。
首都圏に住む人々にとっては、やはり福島原発からの放射性物質が心配なのです。
さて、放射性物質による被曝ですが、情報が錯綜して、何を基準にしていいか判断がつきかねます。
ここでは、情報を取捨選択し、自分たちで放射能の被曝量を計算し、次なるを計画を立てる術としたいと思います。
計画とは個々人の「範囲地の場合の避難計画」のことです。
米軍関係者は、東北地方を中心に、米政府関係者、米軍関係者と、その家族に安定ヨウ素剤を配布し終わったと語っています。
「福島原発は、一見、安定したかに見えるが、万一を考えて安定ヨウ素剤を配布した」と米軍関係者。
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外部被曝量の計算
【前提】
許容できる放射線被曝量を算定するのに、前提となる確かな数字は、どこにもない、ということ。
前提となる数字は、自分で決めるしかない、ということです。
まず、前提となる数字を決めるには、以下のことを踏まえておく必要があります。
くどいくらい、細かく書きますので、後で、ご自分で必要な箇所だけメモ帳などにコピペしてください。
●「ただちに健康被害はない」、「暫定値を超えたからといって、危険は無い」ということは、「時間の経過ととも健康被害が出てくる可能性がある」、「危険はないかもしれないが、いつかはガンになる可能性はある」という意味です。
その「いつか」というのは、明確にされないのです。
後の人生で、生き生きと生活するために、ガンの恐怖に怯えることがあってはならないでしょう。
●福島原発から自然界には存在しない放射線が放出されています。
●専門家たちが持ち出す数字は、
①2400マイクロシーベルト(2.4ミリシーベルト) 世界平均の一人当たり年間自然放射線量
②1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト) 日本の一般公衆の年間限度
そして、御用学者たちがよく使っている
③100ミリシーベルト
の3種類です。これは、被曝した放射能の量です。
http://cathypapa.ldblog.jp/archives/2415157.html
①は、1年間、普通に生活していても浴びてしまう自然界からの放射線量です。
②は、1年間に浴びてもいい人工放射線量の限度です。福島原発からは自然界に存在しない放射線が放出されていますから、その近くに行ったり、そこからの放射性物質が付着した野菜・水などを飲食して体内被曝したりする線量です。
③は、国際機関が設定した「暫定基準値」というものです。重大な健康被害になるかどうかの境目です。
ただし、http://www.fepc.or.jp/library/publication/pamphlet/nuclear/zumenshu/pdf/all06.pdf の6ページ及び10ページによると日本平均の一人当たり年間自然放射線量は1480マイクロ・シーベルト(μSV)=1.48ミリシーベルトとなっており、世界平均の2400マイクロ・シーベルトより大分少ない値です。(地域によって差がある。西高東低)
日本は、世界平均より自然放射線が少ない環境にある、ということです。
しかし、この数字は、マスコミは一切取り上げないようです。
どうも、放射線量の限度量を引き上げたいようです。
※単位と表記は、1,000ミリシーベルト(mSv) = 1,000,000マイクロシーベルト(μSv)
つまり、③の100ミリシーベルトは、100,000マイクロシーベルトということになり、①の世界平均の一人当たり年間自然放射線量である2400マイクロシーベルトの42倍の被曝量になります。
つまり、42年間に浴びる(世界平均の)自然放射線量です。
これが、毎年小分けにして平均化し、数十年間の長い歳月をかけて浴びれば問題ないのですが、たとえば、一ヶ月に一度に100ミリシーベルトを浴びてしまうと、健康被害が出る可能性が非常に高いとされているのです。
健康被害は、ガンの発症となって発現することが多いのですから、やはり慎重になる必要があります。
というわけで、前の記事【風評被害は政府、マスコミがつくりだしている】で書いたように、
「54100ベクレル/kgのほうれん草を84kg食べないと、100ミリシーベルトの数値に達しないので、こんなことはありえない。
だから、汚染されたほうれん草など、気にしないでどんどん食べてください」と。
近畿大学の伊藤哲夫教授は自信を持ってテレビで何度も連呼していたのですが、これも「ひとつの考え方」として許容しましょう。
つまり、1kg当たり54100ベクレル=1.1902ミリシーベルト(mSv)の放射線に被曝した直後(減衰していない)のほうれん草を84kg食べると100ミリシーベルトを体内被曝したことになり、これは、1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト) 日本の一般公衆の年間限度の100倍になります。
ただ、食べ物は、ほうれん草だけではありません。
まず米。魚、肉、果物、なんといっても水。これら、すべての品目が被曝する可能性があります。
ですから、伊藤教授の「ほうれん草を84kgも食べる人はいない」というの正しいのですが、現実的な話ではないのです。
100ミリシーベルト以上の線量を被曝すると、実際的に健康被害が出てくるというのが日本の原子力安全委員会の見解。
これは、国際放射線防護委員会(ICRP=International Commission on Radiological Protection)が算定した国際基準にのっとったもので、世界で唯一の被爆国・日本独自のものではありません。
国際放射線防護委員会(ICRP)は、
「職業上の被ばくの限度として5年間で100ミリシーベルト、1年間では50ミリシーベルトとし、一般の人々については1年間で1ミリシーベルトの値を勧告しています。
ここで注意すべきは、これらが管理の上で重要と考える数値として決められていることであ り、これらの数値を超えた線量を受けると障害が発生したりして不安全であるという意味ではないことです」
と言っています。
つまり、日本が採用している暫定基準値自体が、国際放射線防護委員会(ICRP)のものであり、その国際放射線防護委員会(ICRP)自体が、あやふやな見解を示しているのです。
これでは、日本の専門家たち、政府は翻弄されて当たり前です。
この怪しい国際放射線防護委員会(ICRP)という組織は何者でしょう。
おそらく、正当な説明ができないでしょう。
だから、世論によって、この暫定基準値は、簡単に変えられてしまうでしょう。
日本では、この数字を暫定的に使っている、というのが現状ですが、この根拠について合理的な説明をしてほしいものです。
伊藤教授は専門家であるがゆえに、国際放射線防護委員会(ICRP)の見解を受け入れて説明しているのです。他の、専門家も同じです。
しかし、放射性物質に汚染された、ほうれん草を毎日、パクパク食べて、その結果が出るのが数年先、数十年先なのですから、伊藤教授はこの世の人ではないかもしれません。
だから、私は放射線に関わる専門家たちは、すべからく無責任だと言っているのです。
以下は、参考です。読まなくても、本文の理解に支障はありません。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=38404
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88
ここで、「ベクレル」という単位が出てきましたが、「シーベルト」とは違います。
細かい解説は、こちらのページへ。
理屈は、ともかく、
ベクレル⇔シーベルト換算ツール
を使ってください。
※ベクレル(Bq)をシーベルト(Sv)に換算すると、1ベクレルは、0.000022 ミリシーベルト(mSv)=0.022マイクロシーベルト(μSv)になります。
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では、始めましょう。
使うデータは、以下です。
サンプルは、「東京都に住んでいる成人です」。
①東京都の1時間ごとの放射性物質の測定結果
ただし、単位はμGy/h(マイクログレイ/時間)
②文部科学省 都道府県別環境放射能水準調査結果
この二つです。
①の表では、「グレイ」という単位が採用されています。
「グレイは放射線が物質に当たった時のエネルギー量を表し、大気中の放射線量1グレイは1シーベルトに換算できます」
と書かれてありますが、厳密に言えば、グレイとは、
http://gigazine.net/news/20110315_sievert/
ここでは、細かいことは無視します。
詳しく知りたい方は、こちらのページをお読みください。
グレイ⇔シーベルト 換算ツール
1マイクロ・グレイ(Gy/h)は、1マイクロ・シーベルトです。
①東京都の1時間ごとの放射性物質の測定結果
で、
2011-03-22 20:00~20:59 | 0.166 | 0.140 | 0.155 |
2011-03-17 20:00~20:59 | 0.0523 | 0.0478 | 0.0498 |
これは、平常時の3倍の放射能です。ただし、1時間に浴びる被曝量ですから、裸で、東京都の新宿のどこかに1時間いた場合、0.155マイクロ・グレイ=0.155マイクロ・シーベルトの放射線量を被曝することになります。
これを1年間、外気や雨滴に接触したりして被曝した場合は、
0.155×24時間×365日=1357.8マイクロ・シーベルト(1.3578ミリシーベルト)の被曝量となります。
ただし、このまま0.155マイクロ・グレイ(マイクロ・シーベルト)の日が、今後365日続いた場合です。
一方、平常時の値を、仮に年間で0.05マイクロ・グレイ(マイクロ・シーベルト)とした場合は、1年間に浴びる量は、
0.05×24時間×365日=438マイクロ・シーベルト(0.438ミリシーベルト)の被曝量ですから、1000マイクロ・シーベルトの半分にも満たないわけです。
今後、福島原発が終息して、0.05近くの値まで下がれば、おしなべて1年間の被曝量は1357.8マイクロ・シーベルト以下となって、まったく問題ない、ということになります。
あくまで、「福島原発からの放射性物質(粒子)が、どれくらい飛んでくるかが大事になります。
これとは別に、放射性物質が付着した食物・飲料を飲食して、体内被曝した場合の線量を加算しなければなりませんが。
ですので、「安心して食べてください」と言われても、やはり、食べないほうがいいのです。
福島原発が、仮に6基すべて爆発して、放射性物質が大気中にばら撒かれた場合、そして、福島方向から北風が1日中吹いてきた場合、東京にいる人がどの程度の被曝を被るのか、というシュミレーションのデータが欲しいところです。
その数値によっては、東京から避難することが合理的なことかどうか、目安になると思います。
こんなことは、簡単にできるはずです。
気象庁は、何を怠けているのでしょうか。
やはり、原発災害は、本質的には人災なのです。どんな場合であっても。
これがクリアされない限りは、国民は安心できないでしょうし、電力会社を責め立て、政府を責め立てる権利が国民にはあるのです。
そして、もっと言えば、個々人の死生観にも関係することかもしれません。
「もう、それほど長生きしなくてもいい」と思っている人、「ガンになど負けてたまるか」と思っている人、「こんな細かいことなどに囚われることなく自由に生きよう」と思っている人、それこそ、本人の自由です。
他人は、そこまで人の心に土足で入り込むことはできないでしょう。
しかし、その人が大切な人であるなら、首根っこを掴んででも、避難させるでしょう。
難しい問題ですね。
東京都以外にお住まいの方は、②の表を使ってください。
神奈川県、埼玉県、千葉県でも1時間後との測定結果を公開しているのかもしれません。(管理人は調べていません)
健康被害で重大なのは、なんといっても放射性ヨウ素131だと言われています。半減期は8日と短いのですが、甲状腺などの器官に集中して蓄積されやすいので、もっとも重要視されています。
他のセシウム137などは、半減期が30年以上と長いものの、人体の特定の器官に蓄積されるものではないので、ヨウ素131に比べて、重要性は低くなります。
上記の計算方法は、放射性ヨウ素131に主眼を置いたものです。
赤ちゃん、小さな子供さん(小学生くらいまで)は、とにかく放射性ヨウ素131に被曝させないよう、食べ物、飲料にお気を付けください。
【ヨウ素131 子供を放射性ヨウ素から守ってください】
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