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外国メディアと日本のメディアの大きな違いは、「なんでも書く」ことと、「最初から何も書かない」という違いです。
日本のメディアからは、ほとんど何も得ることができませんが、外国メディアの場合は、逆に不純物が多すぎるので、自分でふるいにかける必要があるのです。


影のCIAが「戦争の準備はいいかい」と呼びかけている

スプートニクの記事:

米国の民間シンクタンク「ストラトフォーStratfor)」の設立者、ジョージ・フリードマン氏は、ビジネスや技術ニュースの専門ウェブサイト「ビジネスインサイダーBusiness Insider)」のインタビューに応じた中で、欧州での新たな戦争勃発の可能性、さらには日米間の紛争について予言した。

ビジネスインサイダーは、いわゆる第三メディアのカテゴリーに入る「スポンサーに左右されにくい」報道を手掛けている、とされているインターネット・ニュース・ウェブサイトです。

ソースの原題は「STRATFOR founder George Friedman: 'Be ready for war'」です。

・・・ジョージ・フリードマンは、世界の大国の凋落が、まさに、大戦へといざなう危機を生成する可能性があると考えています。

果たして世界は、再び戦争の時代に戻っていくのか。フリードマンの回答を短めに、そして明解にまとめると、以下のようになります。

ビジネス・インサイダー:
「今この時代、国家が互いに武力に訴えるということは起こりにくくなっています。
でも、世界情勢を見るとき、それは変化しつつあると感じていますか?
そして、国家間の戦争が再び復活すると思いますか?」

ジョージ・フリードマン:
「1815年から1871年の間、ヨーロッパでは、実際の武力を伴う戦争は起きませんでした。
それから、第一次世界大戦という大きな戦争が起こったのです。

ここに、もうひとつの統計があります。
全面戦争が起こらなかった世紀は過去になかった、ということです。

全面戦争とは、システム全体が震撼するというような意味です。
19世紀のナポレオン戦争に至るヨーロッパの7年戦争から世界大戦に至るまで、どの世紀にも戦争があったのです。

世の中の人たちは、今世紀が全面戦争が起こらない唯一の世紀になるとでも思っているのでしょうか?

ドイツ、中国、ロシアのような国々が次第に没落して、他の国によって勢力図が塗り替えられるときこそが、全面戦争の始まりなのです。
こうした新興の国々は、勢力的に均衡を取るに至っていないので、まさに危険なのです。

ドイツの場合は、(均衡を取るために)1871年に連邦国家を目指そうとして帝政ドイツとなったわけですが、結果、大混乱に陥ったわけです。
日本は、20世紀初頭に興隆しました。そして、同じくカオスになったのです。

というわけで、私たちは、今、全面的な転換を見ているのです。戦争に備えてください」

ビジネス・インサイダー:

「戦争が世界のどこで起こるのかについて予測をお聞かせください」

ジョージ・フリードマン:
「ええ、もっとも戦争の発展しそうな国は、日本、トルコ、ポーランドです。
すなわち、東ヨーロッパ、中東、そして、日本と戦争それ自体を享受している米国との間の海戦です。

しかし、新しい大国が生まれるたびに均衡を見出さなければなりません。
新しい大国が生まれ、古い大国が凋落していきます。
危険なのは、そのプロセスではなく、興隆する大国の立ち位置なのです」。

ストラトフォーは、今年2月2日にも、同じビジネス・インサイダーに、「この10年の世界で薄ぼんやり見えて来る11のゾッとするような予測」を出しています。

去年の12月25日にも、まったく同じタイトルの記事を、やはりビジネス・インサイダーが取り上げていますが、2月2日の記事は、これに若干の前書きを加筆したもので、内容は同じです。

まず最初に、ビジネス・インサイダーと、ストラトフォーとは何かについて書いておきます。

ビジネス・インサイダーは、ビジネス専門のウェブサイトとはいうものの、「終末論」「金融崩壊予言」に関する記事が多いのが特徴です。
それなりの根拠があるので、「煽りすぎだが、そのとおりだろう」と多くの読者が納得してしまうでしょう。

ただ一つ注意しなければならないのは、第三メディアとはいっても、その編集方針はどうも「グローバリズム」であることは明らかで、世界政府主義を、こっそり広めるためのメディアといっても言い過ぎではありません。

アメリカの第三メディアの特徴は、ほぼ、どのメディアも一貫して、「第三次世界大戦が現実に起こる」と、“大胆予測”を出していることです。

ストラトフォーは、CIA出身者などが極秘のネットワークを通じて情報収集を行っている民間の情報サービス会社で“a private CIA”とか、“影のCIA”などと言われている、(私から見れば)好ましからざる組織です。

そこそこの閲覧料を支払って会員登録すれば、影のCIAの予測を読むことができますが、「出がらし情報」が多く、自分でいくつかの情報を取り寄せて分析している人にとっては、遅れた情報ばかりです。

つまり、プロパガンダを発信している組織ですから、マインド・コントロールされたくない人は読むべきではありません。

ストラトフォーの創始者で現・会長のジョージ・フリードマンも、元CIAのエージェントです。

フリードマンはCIA出身ですが、ロシア・メディアの取材を受けることも珍しくありません。

2014年2月22日に起こったウクライナの※(1)ヤヌコビッチ大統領の政権打倒の内幕話や、2011年12月、フランスと英国からやってきたNATOの事務官数人が、アサド暗殺の計画を話し合っていたことも報じています。

このとき、ストラトフォーのアナリストも、ペンタゴンで開かれたアサド暗殺計画会議に参加していたことが、ウィキリークスによって、すっぱ抜かれています。

NATOの事務官数人が、ペンタゴンで話し合っていたことは、※(2)米国-NATOの特殊部隊(つまり殺人狂の傭兵)をシリアに潜入させて、アサドを暗殺する計画です。

※(1)
いわゆる「戦争でメシ食っている米国」は、ロシアとドイツという仮想敵に依存しており、特に、ロシアとロスチャイルド欧州との激突の場であるウクライナ紛争から利益を得ているので、ウクライナの内戦を終わらせたくない、といった内容です。

もちろん、ウクライナ兵の多くは米国が雇った傭兵であるので、傭兵としては、しこたま稼ぐために戦争を1日でも長引かせたいと考えるのは当然です。米国は、傭兵の、こうした利害を上手に利用しているのです。

米国が、なんとしてでも邪魔をしたいことはロシアとドイツが連合を組むことです。
満身創痍の状態でありながらも、EUを支えているのはドイツですから、ロシアと組むことによって、東西の経済バランスが崩れてしまうことを恐れているのです。

※(2)
SOF(特殊作戦)チーム(おそらく、英国、フランス、ヨルダンおよびトルコからのやってきた戦争のプロの混成チーム)は、すでにシリア国内に入っており、情報収集活動と、シリア反政府軍の訓練に集中してとりかかっている、とストラトフォーのアナリストのメールに記されているのです。(2012年の時点の話)

「これは、シリア政府打倒のために、ゲリラ攻撃(アサド暗殺作戦)が行われることを意味している」と、そのストラトフォーのアナリストは言います。
確か、米国・西側の同盟国の軍は、シリア国内には兵力を展開しないと言ったていたはずですが・・・

これは2012年最初にクリークされた情報です。

ストラトフォーは、軍事面だけでなく、民間に対する監視や攪乱工作も行っています。

その実態は、メルマガ第42号(パート1 2014/01/23)の「ストラトフォーの社会活動家に対する分割統治戦略-日本の電通も」に詳述しています。

では、なぜ、ロシアのスプートニクが、ストラトフォーのいかがわしさを知っていながら、その「ぞっとする予測」を取り上げたビジネス・インサイダーの偏向記事を紹介したのでしょう。

スプートニクは、世界十数か国で、その国の言語に翻訳して配信しているロシアのメディアです。
日本人が、現時点でいちばん関心を持っている事件やイベントが何なのか、きちんと分析していて、それに沿った記事を選んで配信しているのです。

当然、同じ事象について書かれた記事であっても、英語版と日本語版とでは、多少、内容が異なってきます。

日本人が興味を持っていないことは話題として広がって行かないので、敢えて割愛して短めの記事にしてから配信する、というようなことをやっています。

今回のスプートニクの記事のタイトルは、「米民間シンクタンク 日米戦争及びロシアが参加する紛争を予言!? 」です。

ソースのビジネス・インサイダーの原文は「STRATFOR founder George Friedman: 'Be ready for war'」です。
あえて、「予言」という言葉を大見出しに持ってきたのは、日本人が「予言」という言葉が好きであることを熟知しているからです。

ストラトフォーは、CIAそのものと言っても間違いではありません。
第三次世界大戦を引き起こしたいのですから、わずかの可能性があれば、どうしても針小棒大に取り上げる癖があります。

すぐに鵜呑みにする日本人の習性を知り尽くした演出です。
おそらく、ツイッターをサーチして、データ・マイニングをやっているものと思われます。

・・・ということです。

外国メディアに対しては、このあたりを十分知った上で読むなり、参考にするなりしましょう。
何度か目を通していると、自然に分かってきますから、「んっ?」と感じた瞬間を無視しないように。

ちなみに、米軍の退役軍人のグループが執筆陣として控えているベテランズ・トゥデイ(Veterans Today)も同様に、すべてを信じてはならないのです。

ベテランズ・トゥデイは、ゴードン・ダフ(Gordon Duff)という米軍を退役した傷痍軍人が主宰する軍事・外交専門のサイトです。
彼は、自分がディスインフォーマーであることをネット上で告白しています。

彼は、実際にこのように言っています。
「私、ゴードン・ダフが書いた記事の少なくとも40%は、部分的であれ嘘である。また、ベテランズ・トゥデイに掲載されている情報の30%は意図的な誤報である」。

「だからこそ、私は生きていられるのだ」とも。

この意味は、二つに取ることができます。

一つは、ゴードン・ダフが、正直者ではあるが、世渡りのうまい商売人である、ということ。
おそらく、彼は「40%嘘を書くのは、私の情報源である連中が私を殺さないようにするための保険である」と言いたいのでしょう。

もう一つの見方は、「嘘を混ぜて書かなければならないほど、私が提供する情報は品質が高いのだ」と閲覧者に思わせることによって、ここぞという時には、大嘘を信じ込ませて人々を混乱させることを請け負っている、ということ。

ストラトフォーにしても、ベテランズ・トゥデイについても、この両方を頭に入れて自分の頭の中で不純物を排除しながら再編集して読むと、いっそう正確な情報収集が可能になります。

もちろん、ストラトフォー以外には、日米海戦の可能性といった話の欠片も出ていません。
ストラトフォーのジョージ・フリードマンは、日本側の感情を揺さぶっているのです。

また、スプートニクは、盲目的に日米同盟を信じている日本人に、別の視点から再度、見直すための機会を提供したいのでしょう。




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