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有田芳生議員のブログ『酔醒漫録』に、「6日には参議院で予算委員会が開かれる予定だ。福島瑞穂議員がこの問題を追及するといわれている」と書かれてあったので、国会中継のオンデマンド配信を観てみたところ、福島議員の代わりに阿部知子議員が質疑に立ったようです。

福島議員が4号機について質問するのは、明日の震災復興特別委員会(15:30~)ではないでしょうか。確かではありませんが。オンデマンド放送でも観ることができます。
関心のある方は明日の夜にでもチェックしてみてください。

昨日、6日の国会中継のオンデマンド配信(左側のカレンダーの6日をクリック)では、さまざまなことが明らかになりました。

発言者一覧
説明・質疑者等(発言順): 開始時間 所要時間
 中井洽(予算委員長)  9時 00分  01分
 郡和子(民主党・無所属クラブ)  9時 00分  25分
 田中康夫(国民新党・新党日本)  9時 25分  06分
 石原伸晃(自由民主党・無所属の会)  9時 31分  40分
 石破茂(自由民主党・無所属の会)  10時 11分  59分
 塩崎恭久(自由民主党・無所属の会)  11時 10分  47分
 中井洽(予算委員長)  13時 00分  01分
 赤澤亮正(自由民主党・無所属の会)  13時 00分  36分
 高木美智代(公明党)  13時 36分  59分
 笠井亮(日本共産党)  14時 35分  41分
 阿部知子(社会民主党・市民連合)  15時 16分  25分
 渡辺喜美(みんなの党)  15時 41分  27分

6時間に及ぶ長編なので、ところどころスキップして観てみました。


関西財界は、関電以外は「脱原発」で一致

まずは田中康夫議員。
電力消費の状況を見ることができる「でんき予報の謎」について細野豪志原発事故担当大臣に聞いています。

でんき予報」など、これこそ、国民を常に脅迫的な心理状態に置くためのマインド・コントロールに過ぎないのに、なんと、原発担当の細野は信じているようです。
やはり、坊や議員では、老獪な電力会社の幹部連中や、経済産業省の悪徳官僚に簡単に騙されてしまうのです。

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田中康夫議員は、東電の「数十回にわたるウソ情報」に翻弄されてきた関西財界の見方を紹介しています。

「関西電力以外の関西財界は、すでに送電ロスのほとんどない超電導送電技術などの開発を検討しており、脱原発への明確な意思表示をしている」とのこと。

「東京の財界との温度差は際立っている」と指摘。

経団連が、「原発を廃止するなら、日本の産業は海外に出て行く」と国民を脅しているのですが、これも、真っ赤なウソであることを喝破しています。
原発を廃止しても電力料金など上がりません。

こうした連中の言い分は、「俺たちが戦後の復興を成し遂げてきた。国民は俺たちが進めてきた原発を黙って受け入れていればいいんだ」ということです。
経団連会長のノーミソは、戦後からフリーズしたままなのです。

大阪の橋下知事が、脱原発の議論は世代間闘争だ、と言ったのですが、その通りです。
こうした経済界のロートルたちにとっては、原発は青春であり、経済成長の象徴だったのです。

しかし、今や原発はこうした老醜たちにとってノスタルジアと化そうとしているのです。それは、とりもなおさず、日本の復興を成し遂げてきたという自負に支えられてきた自分たちの時代が終ることを意味するからです。

いつまでもオツムをシフトできない老人たちの、せめても抵抗です。温かく見守ってあげましょう。彼らは傲慢で厄介な老人たちですが、老い先短い人々です。

やはり、こと脱原発に関しては東京より関西の方が、ずっと見識が高いようです。

しかし、この「でんき予報」。
まったく、ふざけたネーミングです。どうして電力会社の連中は、こうまで幼稚なのでしょう。

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「原発反対運動は集団ヒステリー、脱原発などできっこない」

次は自民党幹事長のこの人。

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彼は、SPEEDIの放射能拡散情報が出ていることを知っていながら、原子炉の爆発で思考停止状態になっていた官邸に教えなかったというのです。
これが本当なら(TVタックルで自ら言っていたのですから本当でしょう)、ただ性格が「底意地が悪いから」で済まされることではありません。大勢の人の命が懸かっています。

質疑の内容は、いつものとおり菅直人へのネガティブな攻撃です。

「霞ヶ関の官僚たちは、菅直人総理の言うことを聞かなくなっています」というのがこの男の口癖です。
彼こそが、官僚のサボタージュを正当化しているのです。そして、石原はそれを追い風にしようとしています。

口では「脱原発」を仄めかすような発言をしているのですが、これはとんでもないことで、自民党は今でも原発推進党です。
次の選挙で、今以上に議席を増やすことにでもなれは、日本中の原発は、一基、また一基と、私たちの知らないうちに再稼動するでしょう。

福島第一原発事故後、ヨーロッパ各国で反原発運動が急激に高まったのを見て、「集団ヒステリー」と一蹴したり、自然エネルギーを訴える保坂展人元衆院議員に対して「脱原発なんてできこっない」と、せせら笑った品性の下劣さは原発推進党の自民党議員の中でも群を抜いています。

今では、ヨーロッパ中の反原発市民から「お前こそ、男のヒステリーだ」と笑いものになっています。

石原一家は、「原発ファミリー」と言ってもいいくらいで、家族揃って「原発推進、原発容認派」です。

東電株は銀行セクターが大量に保有しているのですが、多くの自治体も保有しています。
放射能被災地となった福島県の市町村も、半ば「お付き合い」で株主になっているのですが、6月28日の株主総会では「原発反対票」に入れました。

ところが、第五位の株主(自治体の中では、ほぼ東電株を独占している)である東京都は、「原発撤退は反対」と明確な意思を示したのです。

畢竟、東京都民は石原都知事の独断によって、自分たちの納めた税金で東電株を買わされ、世界一の原発テロ企業・東電を存続させて、さらには復興のための重税を引き受けようとしているのです。

石原一家と電力会社とは切っても切れない関係があるのでしょう。
この一家には、「脱原発なんて、できっこない」という根拠をしっかり示す義務があります。

石破茂は、もう終った議員

石原の次は、今年3月、娘を東電にコネ入社させた軍事オタク・石破茂。
東電との癒着を、自ら露呈してしまった。内容が無いので割愛。
この男は、いざというときには何もできません。国民はまだ分かっていません。

「玄海原発再稼動は必要」は九州電力の詐欺

次に、共産党の河西亮議員の質疑。
河西議員の追及によって、九州電力の悪辣さ、詐欺、とてつもない犯罪が暴露されました。
必見です。
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「夏場の電力不足」という九州電力の脅しに乗って、またまた海江田大臣が玄海原発を再稼動させようとしています。

法的には、経済産業大臣と原子力安全・保安院で、すべての原発の再稼動を決定することができるようになっていますが、その原子力安全・保安院は、原子力の安全性をチェックする立場にありながら、「もんじゅの再稼動」を表明したのです。

西山審議官が、「(もんじゅを)文殊を年度内に本格稼働に結び付けたい」と発言して、「なぜ保安院が、世界中から危険視されているもんじゅの稼動を決めるのか」と物議を醸しました。

つまり、原子力安全・保安院とは、“国民の命など知ったことではない”原発推進省庁・経済産業省の出先機関にすぎません。

「原子力安全」と「保安院」との間の「・」は、そういう意味なのです。
「原子力の安全について保安」を図る、という意味ではなく、「原子力の安全」と「保安」という、二つの言葉を併記しただけのです。
これが官僚の悪巧み、巧妙なトリックなのです。

この西山という男は、福島第一原発電所取水口付近の海水から、国が定める濃度限度の最大240倍の放射性物質ストロンチウム89、90が検出されたときも、「薄まるから心配ない」とコメント。

西山審議官の最大の関心事は、国民、いや地球の北半球の人々の生命の安全ではなく、同じ省庁内でのラブアフェアーなのです。
そして、自分の頭が“薄まるかどうか”だけです。

海江田は、この瞬間に自分を取り戻した

とうとう、“眠れる獅子”海江田が、鼻をおっぴろげて怒りまくった。
玄海原発再稼動について自分が騙されていたことが、やっと分かったからです。
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経済産業省、原子力安全・保安院、そして九州電力に騙されて、玄海原発再開に向けて地元首長たちの理解を取り付けようとしていた矢先、九州電力の「やらせメール」が発覚。

思えば、この海江田は3月11日、東日本大地震直後から東電に騙されて、国民に熾烈な計画停電を強いてきました。
その結果、何人もの人が亡くなってしまいました。
彼は、これでもか、というくらいに何度騙されても、気がつくことはなかったのです。

国民の多くが海江田が東電や官僚に騙されていることぐらい知っていた。

今になって、自分がどれほどの道化師だったか、やっと悟ったようです。

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画像クリックでyoutubeへ

6月26日、経済産業省の主催で実施された「国主催による佐賀県民向け説明会」で、過去に放射能漏れを起こしているにも関わらず玄海原発を強引に再稼動させようと、九州電力の下請会社4社(西日本プラント工業、九電産業、ニシム電子工業、西日本技術開発)の社員に、それぞれの自宅から、原発再稼動を待ち望んでいるかのようなメールを、説明会が行なわれている最中に送るように指示した、ということが暴露されてしまったのです。

それを手配したのが九州電力の中村明という人間です。
彼は「騙し」という犯罪的行為を犯しました。

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画像クリックでyoutubeへ

九州電力の社長、真部利応も追い詰められて、とうとう“自白”しました。
しかし、記者会見では、「ことの顛末については詳しく言えない」と逃げてしまいました。
何でも、「指示を聞かなければならないから」だそうです。

社長の地位にある者が指示を仰がなければならない人間がいるとすれば、それはもう、国、つまりの経済産業省しかありません。
経済産業省の事務次官は誰ですか?

海江田ら、官邸が九州電力の「やらせメール」の事実を知らなかったことは本当に驚きです。
私でさえ、とっくに知っていたというのに。
だから、私は海江田も、とうとう経済産業省に篭絡されてしまったと思っていたのです。

海江田は、国会で河西議員に驚愕の事実を知らされて、すぐに玄海原発のストレスチェックを命じました。
そして、今日、住民から玄海原発再稼動差し止めの仮処分申請が出されました。

この動きを受けて、国や県から原発天下りの腐った役人たちを自分の一族のファミリー企業に受け入れてきた岸本英雄町長も、さすがに自分のほうにも飛び火しそうだと悟ったようで、いったんは玄海原発運転再開を受け入れたものの、今日になって、これを九州電力に対して撤回。
新聞記者の前で、しらじらしいてパフォーマンスを演じて見せました。

地元町長と原子力マフィア、そして経済産業省の官僚との癒着。

これだけの詐欺師集団を国民は、これから監視しなければならないのです。
そして、全国の原発再稼動の動きも。
私たち国民は、本当に疲れます。

でも、やらないと、こうした輩は、またまた詐欺を働くでしょう。今度という今度は、日本が本当に終ってしまうからです。

原発立地の知事さんたちよ、しっかり本質を見抜いてほしい。あなた方は、あまりにも情報感度が悪すぎる。
もし玄海原発を稼動させていたら、近い将来、ほぼ確実に大事故が起こることになったでしょう。

そのとき、彼らは死んでも国民に謝罪できなくなるのです。

こうしたことは、九州電力に限らず、すべての電力会社が常習的にやってきたこと。
だから、電力会社は詐欺師集団で間違いないのです。

【7月7日 「ヤラセメールは慣習だったしありふれた出来事だった」小出裕章(MBS)】


企画した広告会社は九州電力の「外部広報機関」と同じ働きをする

この「玄海原発・住民説明会」を企画したのは佐賀広告センターという地元の広告会社。
この広告会社には佐賀新聞の社員が出向しており、佐賀県の広報番組なども制作しています。

佐賀新聞は、原発マフィアのプロパガンダになってしまっている、ということです。
つまり、佐賀新聞は、上得意の九州電力の広報機関。だから、原発再稼動が最初にあったわけです。

こうした公聴会なり、タウン・ミーティングは、地方都市では成り立たない、ということです。
ほとんどすべてが、もともと「やらせ」なのです。

つまり、古川佐賀県知事も、玄海町の岸本英雄町長も、この住民説明会が「やらせであること」を知っていたわけです。
企画したのが佐賀広告センターであることを知った時点で、知事や町長が分からないはずがないのです。

知事としては、地元産業界の締め付けがあり、なんとか再稼動の線で無難に着地させたい。
しかし、事故が起こったときの自分の責任を希釈しておきたい。

こういうことから住民説明会を開いて、「住民の総意」であるかのように演出しようとしたのです。
積極的にではなくても、この住民説明会が「再稼動合意」へ導くものであることを知っていたのですから、結局は九州電力と共犯なのです。

しかし、古川知事は、あたかも、自分は海江田、菅直人に翻弄されたように装っています。悪い奴です。

今になって、この二人は、「なんで尻尾をつかまれるような幼稚なやり方をしたんだ」と、下請け関連会社に一斉メールした九州電力の担当部長に舌打ちしていることでしょう。

原発立地の首長などというのは、要するに「ゼニゲバ」です。ゼニゲバにならなければ知事選で勝てるはずがないのです。
あなたが、この二人に同情などしようものなら、彼らはあなたのことを心の中で「馬鹿なヤツ」とあざ笑っているでしょう。

佐賀県に対して抗議のメールを送る方はこちらへ。
(あくまで紳士的に。でないとせっかくの意見が無駄になってしまいます)

補償に焦点。しかし、SPEEDIの情報隠しにも触れて

次に社民党の阿部知子議員。
やはり、「隠された」疑いが濃厚なSPEEDIの放射能拡散予測情報について質問しています。
答えているのは海江田経産大臣。

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誰の目にも明らかなのは、海江田が、経済産業省の原発推進グループの官僚と東電を始めとする電力会社に完全に洗脳されている、ということです。

この寝ぼけたオジサンは、気づくのが遅かった。

SPEEDI情報隠しの真相は、もっと深いところにあります。
経済産業省と文部科学省の原発推進グループの極悪官僚たちが、程度の差はあれ絡んでいることが濃厚です。
しかし、本当のワルは、その奥に居て表面になかなか出てきません。

このようにSPEEDIの情報隠しについて、真相究明しようという気運が高まっていることはいいことです。

SPEEDI情報隠しの真相が明らかになるまで、決して野党は追及の手を緩めないでしょう。
そして、官僚の何人かは国会に呼ばれるでしょう。

そのときは大量被曝させられた人々によって刑事告発されるべきです。また、そうすべきです。

在任中に収賄罪によって逮捕、有罪判決を下された防衛事務次官の守屋武昌の犯罪など、原発事故を巡る経済産業省、文部科学省のトップ官僚たちによる犯罪に比べたら可愛いものです。
野党のみなさん、特に共産党、社民党の議員さんたちには頑張って欲しいと思います。

しかし、菅直人の顔が、いよいよ変になってきています。これは脳の問題です。

大事をとって辞めたほうがいいです。
これだけ、官僚、自民党と、よってたかって陰謀を仕掛けられると、さすがに神経が参ってしまうでしょう。
無念でしょうが、命あってのモノダネです。

それだけ原子力の闇は深いということなのでしょう。

最後に質疑に立ったのは「みんなの党」の渡辺喜美代表。
次の記事で。




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