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HOME   »   原発・放射能  »  保安院の小細工を経済産業省がツジツマ合わせ
       

この記事は、隠されてきたプルトニウムの大量放出!の追記です。
細かいので、記事の最後のほうの結論部分だけ読んでいただいてもいいと思います。

経済産業省のホームページに、2011年8月26日にアップされていた 東京電力株式会社福島第一原子力発電所及び広島に投下された原子爆弾から放出された放射性物質に関する試算値についてというマスコミ向けのリリースについて、「6月6日に原子力安全・保安院が、すでにアップしている」というご指摘をいただきました。

管理人も、この記事を書くときに、原子力安全・保安院のサイトをひととおり調べたのですが、「6月6日付け」のこの報告書(pdfファイル)にたどり着くことができませんでした。

それらしいキーワードや、最初にpdfファイルのURLが分っている場合は、どこのディレクトリに当該ファイルが入っているか見当がつくのですが、保安院のサイトは、まったく親切でない(というか、意図的にたどり着けないようにしているとしか思えない)つくりになっているので、結局、保安院のサイトからは、東京電力株式会社福島第一原子力発電所及び広島に投下された原子爆弾から放出された放射性物質に関する試算値についてというファイルは発見できませんでした。

それで経済産業省のサイトを見ていって、〔発表資料名〕というところに、このpdfファイルを見つけたのです。

しかし、この報告書には日付が入っていません。
ファイルの最後の方に、

20110909-2.jpg

出典が「平成23年6月 原子力災害対策本部」と記されています。
意味不明です。

で、このpdfファイルのタイトル「解析で対象とした期間での大気中への放射性物質の放出量の試算値(Bq)」で検索しなおしてみても、出典となったファイルは出てきません。

そこで、「6月6日」というキーワードで経済産業省のホームページ内を探してみると、このページが出てきました。

報告書のタイトルは、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に係る1号機、2号機及び3号機の炉心の状態に関する評価についてとなっています。

この報告書の表題は、これまた別のフォルダーに入れられており、当該ファイルにはリンクされていません。
表題からは、直接、本体の報告書にたどり着けない仕組みになっています。
プリントアウトを考慮したPDFファイルだから仕方がないと言えば、それで終ってしまうのですが。

だいたい、省庁のつくるホームページというのは、「見せないように、見せないように」と、いかにも不親切につくられているのですが、ここまで、さりげなく細工するとは、彼らなりに頭を使ったのでしょう。
原子力安全・保安院の苦心の跡が見えます。


閲覧者の方がご指摘されたのは、おそらくこのファイルに違いないのですが、

20110909-3.jpg

この表題には、〔平成23年6月6日 原子力安全・保安院〕と書かれてあります。
そして、この表題の本体に当たる報告書にも、同じように記されています。

この長い報告書東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に係る1号機、2号機及び3号機の炉心の状態に関する評価についてを上から四分の一ほどスクロールダウンしていくと、下のような表が出てきます。

20110909-4.jpg

これが経済産業省のホームページに、2011年8月26日にアップされていた東京電力株式会社福島第一原子力発電所及び広島に投下された原子爆弾から放出された放射性物質に関する試算値について
の資料を作成する元になった表です。

8月26日にアップされた報告書は下のものですが、ここでは、同じ表から「半減期」や「合計」という言葉が削除されており、「放出量合計」と差し替えられています。

また、この表の出典についても、原子力安全・保安院の文字はなく、「原子力災害対策本部」に差し替えられています。

20110907-4.jpg  

さらに、下には広島原爆投下によって、大気中に放出された核種の量を示す表が加えられており、必然的に報告書自体のタイトルも変更されています。

これは京大原子炉実験所の小出助教や東大の児玉教授が、「福島第一原発から放出された核種、たとえばセシウムだけを取っても、広島型原爆の○○○倍に相当する」というようなことをメディアで発表し始めたので、それに対応するために作成しおなしたものと考えられます。

6月6日の記者発表では、このいかにも長い東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に係る1号機、2号機及び3号機の炉心の状態に関する評価についてを使って記者たちに保安院が説明したのですが、問題のプルトニウムの放出量が記されている表については、一瞬だけしか触れなかったと言います。

しかし、「3月16日までに大気中に放出されたプルトニウムの量」という国民の命に関わる重大な資料を、これだけの長いpdfファイルに、こっそり忍ばせてあるのです。
それも「半減期」とか、「合計」という言葉を使って、まるで「単なるひとつのデータに過ぎない、どうってことないさ」といわんばかりです。

経済産業省は、6月6日に発表した保安院の表に「なんらかの作為があった」ことを後になって突付かれたくないので、広島原爆のときの放出量を持ってきて、別な企画物にしてしまったのです。

こういう意図が読み取れるので、隠されてきたプルトニウムの大量放出!の記事中に書いた「5ヶ月も経った8月24日になって、原子力安全・保安院は、こっそり驚愕のデータを出してきた」という記述は、このまま残しておくのが妥当でしょう。

汚れ役を引き受けて、泥をかぶる原子力安全・保安院と、保安院のそそうを諌めつつ、「うちの不肖の息子が、お宅様にご迷惑を」と涼しい顔をする経済産業省。
そんな構図が見えてきます。

政治家は、毎日、毎日、こうした官僚たちの作為の渦中に置かれているのですから、精神を狂わされてしまうこともあるでしょう。
官僚たちの、こうした細工や仕掛けを見抜く目ことは大切です。

で、この表を信じますか?

原子力安全・保安院は、6月の頭に、福島第一原発から放出された放射性物質の総量は、今までの37テラベクレルではなく実は77万テラべクレルであったことを発表しました。

しかし、これではIAEA報告書の中で矛盾が出てくると思ったのか、すぐに「本当は85万テラベクレルでした」と、またまた上方修正。
たった数日の間に二度も訂正しているのです。

さらに、昨日、東京電力福島第一原発事故で、3月21日から4月30日までに海に流出した放射性物質の量は1万5千テラベクレル(テラは1兆)に達するとの試算を日本原子力研究開発機構などのグループがまとめたものを発表。
これは、東電が発表していた値のなんと3倍。(9月8日 共同通信)

保安院は、東電の大嘘捏造データを、そのまま記者発表させたのです。東電の発表が信じる足らないことぐらい、保安院が認識してしないはずがありません。
一度や二度ではなかったのですから。

保安院と東電は、結局二人三脚、これらの放蕩息子の行状を許し、しらじらしく傍から見ているのが経済産業省。

「まがりなりにも6月6日に、保医院はちゃんと発表してる」で納得してしまうのであれば、自分はマインド・コントロールにかかりやすいと思っておいたほうがいいです。

ですから、この表も過小評価したものであると考えなくてはいけないと思います。





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